6月議会一般質問全文を掲載しました

6月21日(水)、日本共産党を代表して一般質問を行いました。質問全文を掲載します。

尚、徳島県議会のホームページの議員紹介のページに質問&答弁(音声と動画)が掲載されています。

005 (1280x843)日本共産党県議団を代表し、知事並びに理事者のみなさんに質問いたします。

 

1.「とくしま記念オーケストラ」問題について

 

まず、「とくしま記念オーケストラ」に関する問題について伺います。

知事は、脱税容疑で告発された川岸美奈子氏が「かつて本県の政策参与に就任していた者であり、県および『とくしま記念オーケストラ』の信用を失墜させたことは、誠に遺憾である」と所信で表明しました。 川岸氏個人の脱税容疑の問題に矮小化し、まるで“ひとごと”です。

しかし、県民の疑念や批判は、川岸氏と旧知の仲といわれる知事が川岸氏に便宜を図り、多額の公金が川岸氏に流れたのではないかということです。

「文化立県とくしま推進」の名のもとに、税金のムダづかいが行われ、それが利権の温床になったのではないか。あるいは、いま流行りの言葉でいえば、「知事のご意向」や「忖度」により、行政がゆがめられたのではないか、という点に、県民は疑念を抱いています。

つまり、知事の責任こそが問われているのです。

知事は、当初、「県は被害者」だとか「民間同士の話」などと県の責任を否定し、県民の納めた税金が川岸氏にいくら流れたのかも調査しない姿勢でした。説明責任を果たせない税金の使い方は、断じて許されません。

県民の強い批判を受け、知事は、「演奏会経費の検証」や「アンサンブル・セシリアに支払われた金額の調査」、「基金の使途の明瞭性確保」「とくしま記念オーケストラの在り方の根本的な検討」を表明しました。問題は、その方向性と手法です。

 

そこで、次の4点にわたり、知事の責任という視点から質問します。

 

第1に、記念オーケストラに関わる公金の流れの全容を県民に明らかにする責任。

第2に、川岸氏を政策参与に登用した任命責任

第3に、文化行政を記念オーケストラに偏重させ、ゆがめた責任

第4に、条例にもとづかない基金を設置し、不透明な事業費の流れを生み出す仕組みを作った責任、  この4点です。

知事は、県民の不信をまねいたと夏のボーナスを全額返上するそうですが、少なくともこの4点について県民に明確に説明することこそが、知事がするべきことです。

 

まず第1に、記念オーケストラに関わる公金の流れの全容を県民に明らかにする責任についてです。

 

知事は、アンサンブル・セシリアに流れた金額について、見積書などから算出を進めていると答弁されました。

川岸氏の脱税容疑は、主に徳島県内で開催されたクラシック・コンサートに出演する演奏者の手配で3年間に得た1億3,000万円の所得に対するものです。県民は、この所得はほぼ全て徳島で開いた演奏会のものと見ています。

この3年間に対応する記念オーケストラの事業費は、ほぼ2013年度から2015年度の3年分が対応し、合計3億6,000万円です。

つまり、川岸氏が申告していなかった1億3,000万円の所得がすべて徳島分とすれば、記念オーケストラ事業費の実に36%、3分の1以上が、川岸氏に流れていることになります。3年間の公演回数は20回ですから、1回あたり650万円が、川岸氏に渡っている計算です。

それだけに、県民が納得できる調査が必要です。

演奏会経費の検証については、他県などと事業費を比較し、「旅費、宿泊費、楽器運搬料などの経費は、距離の点を考慮した補正を行えば、他団体とほぼ同程度と見込まれるとしています。

しかし、「高すぎるのではないか」というのが、音楽関係者の声です。

そこで伺います。

記念オーケストラ経費の検証、および川岸氏に流れた金額の調査は、県民が納得できる公正さと信頼性・透明性が不可欠です。調査・検証は、どのような形で、いつまでに結果を公表するのか、答弁を求めます。

 

第2に、川岸氏を県の政策参与に登用した知事の任命責任です。

川岸氏が政策参与に就任していた期間は、2011年度(平成23年度)と2012年度(平成24年度)の2年間です。その翌年度2013年度(平成25年度)には、記念オーケストラの事業費が4倍に急増しました。

そして、川岸氏の脱税容疑は、2013年(平成25年)6月から2016年(平成28年)7月までの3年間です。

川岸氏が、政策参与の肩書を使って、記念オーケストラ事業に自社が介入できる仕組みづくりを画策していたのではないか、というのが普通の見方です。

徳島新聞に、「県の政策参与という公的肩書が記された名刺があれば信頼性は増す。川岸氏を登用した詳しい経緯を知りたい」という音楽関係者の声が紹介されています。

つまり、知事が、アンサンブル・セシリアを使うように直接指示しなくても、川岸氏に政策参与の肩書を与えたことで、音楽プロダクション「アンサンブル・セシリア」に、お墨付きを与えたことになるのです。

「知事の威光を背景に、県の事業に過度に口出ししていたのではないかとの指摘もある」ということが、同紙の社説で紹介されています。

そこで伺います。

知事は、川岸氏を政策参与に登用した、みずからの任命責任をどう考えているのか、答弁を求めます。

 

第3に、文化行政を記念オーケストラ偏重にゆがめた責任についてです。

2008年度(平成20年度)に、知事の肝いりで「文化立県とくしま推進会議」と「文化立県とくしま推進基金」が創設されました。基金は推進会議が運用する仕組みです。

県が2億円を投じて創設した基金は、国民文化祭で高まった文化振興の機運を継承発展させるため、徳島ならではの文化資源に磨きをかけ全国に発信をしていく事業、次世代後継者育成、市町村や文化団体の文化活動の支援が目的でした。

2013年度(平成25年度)には、2億3千万円を投じて基金を増額するとともに、「クラシック、ジャズ、邦楽など音楽文化が息づくまちづくり事業」にも、使途を拡大しました。

その結果、記念オーケストラの事業費は、初年度の2011年度(平成23年度)に2,300万円だったのが、2016年度(平成28年度)には3億1,300万円と13倍にも膨れ上がりました。

一方で、当初目的としていた市町村や文化団体への支援は、2016年度(平成28年度)予算ベースで2,000万円。基金創設後、大きくは変わらず、平均して年間1,300万円です。

 

そこで伺います。

 本県の文化行政を記念オーケストラに偏重させた責任について、知事はどう認識しているのか、答弁を求めます。

第4に、条例にもとづかない基金を設置し、不透明な事業費の流れを生み出す仕組みを作った責任についてです。

知事は、「基金の使途の透明性に努める」とは言いますが、不透明にした自らの責任には全く触れていません。

記念オーケストラ事業への資金の流れの不透明さは、知事を会長とする任意団体「文化立県とくしま推進会議」を設置し、そこに基金の管理運用を任せたことにあります。

本来、地方自治体の基金は、自治法で条例にもとづき設置することが義務づけられていますが、この基金は条例にもとづいていないため、議会のチェックが働きません。

基金の原資は、県が補助金で毎年出しています。これまで9億1,000万円もの基金造成費補助金を出しているのに、基金の管理運用は、県議会に議案として出されません。

マスコミも、「基金から拠出される事業費の細かな使途や額は県議会の議案に盛り込まれておらず、十分なチェックを受けていないために、ブラックボックス化している」(徳島新聞社説6月7日)と指摘しています。

2015年(平成27年)5月には、基金造成費補助だけでなく、推進会議の事業にも補助金を交付する仕組みに変えています。この変更は、議会にも報告していません。

補助金交付要綱では、「推進会議は、あらかじめ知事と協議し、その承認を受けて、事業に要する経費に対し、基金を充当することができる」としています。

知事のチェックが入ることで、公平性・透明性を確保しているつもりなのかもしれませんが、裏を返せば、知事の判断で、自由に実施する事業や基金の取り崩し額を決めることができるのです。

つまり、議会のチェックを受けずに知事が自由に使えるよう、移し替えているのです。「文化立県とくしま推進基金」は、基金などでなく、実態はプール金です。

そこで伺います。

任意団体に基金を設置し、不透明な事業費の流れを作り出した責任を知事はどう認識しているのか、答弁を求めます。

 

 

2.国保の都道府県単位化について 

次に、国民健康保険の都道府県単位化に向けての県の取り組みについてお尋ねします。

今回の国保の都道府県単位化という制度改正にあたり、県は、市町村、及び国保連合会の職員による国保運営方針連携会議を設置し、納付金、標準保険料率の算定の方法などについて協議を行っています。

ところが、県は、ホームページで制度改正についてのお知らせを掲載しただけで、市町村との協議内容も、納付金、標準保険料率の試算結果なども、県民には全く知らせていません。 このままでは、被保険者である県民が蚊帳の外に置かれたまま、国保運営方針や市町村の納付金、標準保険料が決められてしまうのではないかと危惧する声が県民から上がっています。

高知県が、行政の透明性の確保、説明責任を果たすことが大事だとして、市町村との協議内容から納付金、標準保険料試算など、すべてを公開していることと対照的です。愛媛県でも市町村別の標準保険料試算を公開しています。

情報を開示することで、制度改革について、県民に理解を求め、県民の声を聴き、問題があればともに考える姿勢を示してこそ、県民の信頼を得ることができます。

そこで伺います。

市町村との協議、保険料試算の結果など、議論の過程を明らかにし、市町村議会や県民の理解を得られるような進め方をすべきではありませんか。お答えください。

国保をめぐる県下の状況は深刻です。多くの県民が高すぎる国保料・税に苦しんでいます。

徳島県は、国保料(税)の所得に占める割合が平均で2割を超えており、全国と比

べても、大変過酷な状況です。

例えば、徳島市の30歳独身の方は、年間200万円の所得で、39万円の国保料

を払っているそうです。30歳ですから、介護保険料は徴収されていません。ボー

ナス抜きで計算すると月16万~17万円の所得で3万2500円の保険料を支払っている計算になります。大変な負担です。

年間39万円の保険料を払っている県職員は、いったいどのくらいのお給料をもらっているのだろうと、担当課に聞いてみましたが、30歳でそんな高額の保険料を払っている職員はおりませんとのことでした。

ちなみに、県職員の場合は、保険料率が1,000分の44.3とのことですから、この方の所得で計算すると、毎月の保険料は8千800円程度で済む計算です。

国民健康保険に加入している世帯主の多くは、非正規労働者や年金生活者、無職の方たちで、低所得の方が多いという特徴があります。

そもそも、国が国庫負担を50%から25%まで引き下げたことが、高すぎる国保料・税の原因の大本であり、保険証の未交付などの原因となっています。アベノミクスによる経済格差と貧困の拡大がそれに拍車をかけています。

国保改革で県民が一番願っていることは、払える国保料・税にしてほしいということです。

午前中の須見議員への答弁で、知事が、今回の制度改正によって県民の国保料・税が現在よりも高くなることを前提として答弁されたことは、県民にとっては大きな驚きです。

国に国庫補助を増額することを求めることは当然として、県としての独自の施策も求められていると思います。

そこで、伺います。

 今でも高すぎる国保料(税)を引き下げるために、県としてどのような施策をとるのか、所見を伺います。

  一旦お答えをいただいた上で、質問を続けたいと思います。

 

【再問】

お答えをいただきましたが、「とくしま記念オーケストラ」問題についての知事の答弁では、県民が納得するとはとても思えません。そこであらためてお聞きします。

県民の疑念や批判は、川岸氏と旧知の仲といわれる知事が川岸氏に便宜を図り、多額の公金が川岸氏に流れたのではないかということです。

さらに、「文化立県とくしま推進」の名のもとに、税金のムダづかいが行われ、それが利権の温床になったのではないか。あるいは、いま流行りの言葉でいえば、「知事のご意向」や「忖度」により、行政がゆがめられたのではないか、ということです。

この2点について、知事の再答弁を求めます。

その上で、もう一点、お聞きしたいことがあります。

「文化立県とくしま推進基金」は、収支予算決算が毎年きちんと公開されていない、基金の運用利息も計上されていないなど、ずさんな管理となっています。

本来、条例に基づいて設置すべき基金を、条例によらず任意団体に設置し、議会のチェックが働かない仕組みにしているからです。

国は、「補助金等の交付により公益法人等に造成された基金」(いわゆる補助金基金)の見直しを2004年度から始めています。事業の目的が意味を失ったものもありますが、外部のチェックが働きにくい点が問題視され、見直しが求められました。

2006年8月には、「原則として10年を超えない範囲内で事業を終了する」など「基金基準」が閣議決定されました。

2014年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2014」では、「基金は、利点もある一方で、執行管理の困難さも指摘されていることから、その創設や既存基金への積み増しについては、財政規律の観点から、厳に抑制する」という方針が示されました。

同年10月には、補助金適正化法施行令を改正し、基金の対象となる事業の性質を法令上明確化しました。基金の対象となる事業は、複数年度にわたる事業で、各年度での必要な予算が見通しにくく、弾力的な支出が求められるものとされています。

これは国の補助金による基金についての定めですが、地方自治体にとっても指針となります。

「文化立県とくしま推進基金」は、2008年度に県が基金造成費補助を行い、それ以降、取り崩しては補助金で補填してきました。

基金を取り崩し、補填分を追加するのなら、基金として積み上げておくより、むしろ政策的経費として当初予算で必要経費を計上していくべきです。仮に、支出が増加して不足が見込まれそうな場合は、必要に応じて補正予算で追加する方が、実際の運用に即した予算計上ではないでしょうか。

記念オーケストラは、身近な場所でプロの本格的な演奏を聴く機会を県民に提供する点で意義はあるでしょう。しかし、記念オーケストラにしても市町村や文化団体への助成事業にしても、本来、基金事業には該当しないのではないでしょうか。

補助金基金の見直しの流れの中で、財務省は2015年度予算編成における対応において、基金事業に該当し得ると考えられるものとして、①不確実な事故等の発生に応じて資金を交付する事業、②資金の回収を見込んで貸付け等を行う事業、③当該事業の実施が他の事業の進捗に依存するもの、といった3つに限定しました。

国における補助金基金の見直しの流れからすれば、この基金は見直す時期に来ていると考えます。「国民文化祭の成果を継承、発展させる」という基金創設の当初の目的は、10年が経過しようとしている今、新たな段階へ進むべきではないでしょうか。

そこで伺います。

知事は昨日、この基金について、「例えば、県予算の審議を念頭に基金の事業計画を案の段階で議会に示すなど、必要な方策をより検討を深める」と答弁されました。

私は、「文化立県とくしま推進基金」は廃止し、これまでの運用の実態を明らかにしたうえで、県に返納させ、推進基金が担ってきた事業は、毎年の政策的経費として予算計上するのが妥当と考えますが、いかがでしょうか。知事の所見を伺います。                       

 

3.東署移転問題

次に、德島東警察署移転問題でおたずねします。

「テロ等準備罪」いわゆる共謀罪が15日に強行採決されました。共謀罪は内心を処罰対象とするため、警察の市民生活への介入、表現や結社の自由への侵害が危惧されますが、こんなときに、警察の活動をチェックする立場の裁判所とチェックされる警察署とが同一敷地内へ建っていたら、県民の不安を増大させるばかりです。

一昨年6月議会で知事は、徳島東署を裁判所跡地へ移転すると突然発表しましたが、「東警察署庁舎整備基本構想」によると、現在の庁舎は敷地が狭く、駐車場不足、緊急自動車の出動への支障等々の問題を改善、解決するための新庁舎整備だとしています。ところが、裁判所跡地は現状よりさらに1000㎡も狭く、国道192号線と11号線の結節点で、四国で一番交通混雑し事故も多い所です。緊急車両が迅速・円滑に出動出来るのか疑問です。

そもそも警察署の位置について定めた警察法施行令第五条第2項では、「警察署の位置は、管轄区域内の住民の利用に最も便利であるように、他の官公署との連絡、交通、通信その他の事情を参しやくして決定すること」とされています。建て替え用地を、この法の主旨に従って決定したとはとても思えません。

また、徳島東署を、「県都徳島のランドマークとなるような外観」にするとしていますが、ときに県民の自由や権利を制限・抑圧する警察の高層ビルがランドマークとしてふさわしいといえるでしょうか。

裁判所跡地のすぐ横は、德島城公園で、県民の憩いの場です。徳島県の顔ともいえる地区ですから、自然と歴史・文化が生きる、德島県民の誇りとなるような景観づくりが望まれます。裁判所跡地は、鷲の門広場と一体化させて中央緑地ゾーンとして整備することを望むものです。

また、裁判所跡地以外の建て替え用地として、県立聾学校跡地や、寺島公園など、県有地で、現在より敷地も広くなる提案が、県民から示されています。こうした声に真摯に向き合うべきです。

そこでお尋ねします。

県民にとって最適地かどうか、県都とくしまの景観をどうするのかも含めて、広く県民の意見を聞いて決めるべきではありませんか。

                            

4.受動喫煙防止対策について

最後に、受動喫煙防止対策についてお聞きします。

喫煙による健康被害はもとより、他人のタバコの煙を吸い込む受動喫煙も、肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、虚血性心疾患、脳卒中、SIDS(乳幼児突然死症候群)など数多くの疾患につながることが明らかになっています。

徳島県は、タバコの害による疾患として注目されているCOPD(慢性閉塞性肺疾患)による男性の死亡率が2015年、全国最悪となるなど、深刻な状況です。しかも、四国4県で唯一、県庁所在地で歩きタバコ禁止条例がない県となっています。全国と比べても対策の遅れは明らかです。

県庁は、庁舎内禁煙で、職員も来聴者も喫煙室以外でタバコを吸うことは禁止されていますが、議会棟だけは会派の控室での喫煙が許されています。

部屋の隅で喫煙する、窓を開けて風通しを良くするなどは、受動喫煙防止対策としては、まったく無意味です。

議会棟でも未成年の職員が働いています。受動喫煙防止の点からも働きやすい職場環境づくりからも問題ですし、議員特権とも執られかねない状況は早急に改める必要があるということを指摘しておきたいと思います。

高齢化による医療費増大が問題視されていますが、タバコによる健康被害を防ぐことは、健康寿命を伸ばし、増大する医療費の抑制にもつながります。

対策の基準は、まずは、望まない受動喫煙を禁止することです。

そこでお聞きします。

県は、受動喫煙防止のために、いつまでに、どのような対策をとるのでしょうか。お答え下さい。

 

11月定例会 一般質問 質問&答弁

徳島県議会11月議会での日本共産党の一般質問全文を掲載します。

今回は、達田良子県議が質問を行いました。

質問、答弁とも達田県議のブログから引用しています。(理事者の答弁は、音声記録をもとに文章にしたもので、正式なものではありません。)

尚、徳島県議会のホームページ(http://www.pref.tokushima.jp/)の議員紹介のコーナーに、当日の動画が掲載されています。

 

徳島県議会11月定例会 一般質問       2016年12月2日

日本共産党 達田良子  h27-tatuta1

介護保険制度について
《達田》 政府は、2015年骨太の方針で、「軽度者に対する生活援助サービス・福祉用具貸与等やその他の給付について、給付の見直しや地域支援事業への移行を含め検討を行う」こととされ、社会保障審議会の介護保険部会において議論がされています。
この中で、要介護1,2の生活援助や通所介護を保険給付から外すことを検討してきましたが、反対世論におされて、今回は見送りました。
しかし、審議会の議論は、介護保険の保険料負担の拡大、介護サービスの制限という方向ですすめられており、徳島県民にとっても深刻な影響を与えるものであり、何としても改悪は押しとどめなければならないと考えます。

すでに、要支援1,2の訪問介護・通所介護は、地域支援事業に移行し、現在は猶予中ですが、来年4月からは、保険給付からはずれ、すべての市町村に移行することになっています。
訪問介護や通所介護は、利用者の心身の状況に応じて、軽度の段階から、適切なサービスを利用することによって、重度化を防ぎ、ご本人の自立を支援する大変重要な事業だと思います。しかし、すべての自治体で、これまでと同様の水準のサービスが受けられるのか心配されます。

そこで、お尋ねします。
市町村のとりくみ状況と、介護サービス水準の低下をきたさない対策をどのようにお考えでしょうか。

《答弁 吉田保険福祉部長》  平成26年の介護保険法の改正により、それまで全国一律の基準でサービスが提供されてきた要支援者に対する介護予防の訪問介護と通所介護が、市町村の創意工夫で、多様なサービスの提供が可能となる地域支援事業に、平成29年4月を期限として、順次移行されることになりました。
新たな制度でも、適切な介護予防サービスが提供されるようにこれまでと同様に地域包括支援センターにおいて、利用者のニーズに合ったケアプランを作成し、必要な介護予防サービスを必要とする方は、従来通り、必要な身体開土や生活援助を受けることができます。
これらに加えて、新たな制度では、比較的自立度の高い生活を維持できている方には、一定の研修を受講した地域住民などによる生活援助を、従来より軽い費用負担で受けられるようにするなど、高齢者の容態に応じた、多様なサービス提供を可能とすることにより、地域の支え合い体制づくりを強化しています。
現在、県内では鳴門市や神山町など6市町村において、地域支援事業への移行が完了し、特に、鳴門市においては、シルバー人材センター、NPOなど多様な主体による多様なサービスの提供が始まっており、また、神山町では、住民主体の通所型サービスの提供が開始されるなど、地域資源を活かした取り組みが展開されているところです。
今後移行する18市町においても、それぞれ移行後に提供するサービス類型検討を進めるとともに、住民や事業社に対して、地域支援事業への移行に関する説明会を適宜開催するなど、移行に向け、現状把握と意見交換を行うための全市町村訪問の実施、関係職員のスキルアップを目的とした研修会の開催、先行事例の横展開を図る意見交換会の開催、地域医療介護総合確保基金を活用した生活支援の担い手養成に向けた研修の実施など、市町村支援に継続的に取り組んできたところです。
今後とも、地域支援事業への移行、そして、移行後の円滑な事業実施に向けて、県として、市町村への積極的な支援を展開することで、介護を必要とする高齢者の方々が、適切にサービスを受けられるよう、しっかりと、取り組んで参ります。

《達田》  もう一点は、介護を担う人材確保の問題です。介護現場での人材の必要性は益々高まっていますが、せっかく介護業界へ就職しても、低すぎる賃金と長時間労働、サービス残業のまん延、福祉への初心を生かせない労働環境など劣悪な処遇のために、介護現場は深刻な人手不足におちいっています。
全国では、1年間で介護業界に就職する人は約30万人、うち離職者は1年間で22万人に上り、うち約13万人が他業種へ代わっているそうです。離職者の勤務年数3年未満の人が全体の7割、一年未満が4割ということです。徳島県の介護業界の離職率の状況は全国より少し高い7割台です。
先日、私が見学させていただいたデイサービスセンターでも、「若い人が意欲を持って入ってきてくれても、長続きしないのが悩みの種だ。賃金を上げたくても経営がぎりぎりで出来ない。これ以上介護報酬引き下げされたら本当に困ります。」と、深刻な状況を話していただきました。
介護人材の確保は、待ったなしの課題ではないでしょうか。
そこでお尋ねします。
国に対して介護人材確保のため、報酬の引き上げ、労働条件・環境の改善など抜本的な処遇改善を求めることはもちろんですが、県独自の取り組みについて伺います。

《答弁 吉田保健福祉部長》  全国平均を上回る早さで高齢化が進む中、本県が高齢者人口がピークを迎える2020年に向けて、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる地域包括ケアシステムを構築するため、介護人材の確保は喫緊の課題と認識しております。
本県は、これまでも、国に対し、介護職員の処遇改善の更なる充実について、政策提言を継続的に実施しており、平成26年度には、介護職員の賃金アップにつながる処遇改善加算制度の維持を提言した結果、平成27年度の介護報酬改定においては、全体がマイナス改定となる中、処遇改善加算については、制度の維持に加え、月額1万2千円相当の額の拡充が図られたところであります。
さらに、国においては、平成29年度の介護報酬改定に向けて、事業所が、昇給と結びつけたキャリアアップの仕組みを構築した場合における、新たな加算として、月額平均1万円相当の改善が検討されているところです。
また、本年5月と11月には、人手不足分野である介護現場において、将来の介護人材の確保につながる現役職員の負担軽減を図り、現役職員が、本来の役割である専門的な介護に専念することができる環境を整えるため、就労意欲のある元気高齢者の活躍による世代間の介護シェアの実現に向けた規制緩和、介護職員の肉体的な負担軽減につながる介護ロボットの導入に対する幅広い支援について、政策提言を行ったところです。
さらに、昨日、寺井議員のご質問に表明したとおり、本格的な人口減少・超高齢社会を迎え地域社会の担い手不足が深刻になる中、就労意欲のある元気高齢者の潜在的な力を社会全体で活かしていく取り組みが求められることから、現役職員と元気高齢者との業務シェアにより介護現場における働き方の価値観を転換する徳島県版介護助手制度を新たに創設し、関係機関と連携を図り、本県独自の取り組みとして、来年度から展開していきたいと考えております。
今後とも、県といたしましては、あらゆる機会を通じ、介護職員処遇改善加算の周知を図り、さらに、地域医療介護総合確保基金を活用した介護人材の育成・確保の取り組みを一層充実させるとともに、国に対する政策提言を効果的に実施することで、介護職員の人材確保に向け、関係機関と連携し、しっかりと取り組んでまいります。

子どもの貧困対策について
《達田》  貧困と格差が拡大する中、子どもの貧困が社会問題となっています。
「子どもの貧困対策法」では、都道府県が「子どもの貧困対策についての計画を定めるよう努める」とされています。
徳島県も一応、計画策定済みと国に報告していますが、子育てに関する総合計画の一部という位置付けです。子どもの貧困を正面から打開しようというものではありません。

内閣府が公表した、今年5月時点における都道府県の計画策定状況によれば子育て総合計画の一部に留まっているのは、18都府県、多くが、子どもの貧困対策についての単独計画を策定しています。
しかも、本県の場合、実態調査をしていません。計画は机上のものでしかなく、魂のこもった計画ではありません。

国は、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」のなかで、地方公共団体の責務として、「子どもの貧困対策に関し、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」としています。
当該地域の状況を把握するためには、実態調査が欠かせません。実態調査を行ってはじめて、有効な施策がとれます。国も、実態調査への助成を中心とした「地域子供の未来応援交付金」を設けています。
ところが、徳島県は、県も含め、どの自治体も、この交付金の申請をしていません。なぜ、申請がないのか、委員会で質問が出ましたが、県は、「実施主体は市町村なので、手が上がるのを待っているが、実態調査にまで手が回らない実情があるのではないか。」と驚くべき答弁をしました。
「手が回らないから実態調査をしない」というようなことでいいのでしょうか。

この交付金は、県が実施する実態調査にも使えます。実際、お隣の香川県では、県の「こどもの貧困対策推進計画をすすめるにあたり、より効果的な支援のあり方について検討するため」として、この交付金を使って、実態調査を行っています。知事の姿勢が問われる問題です。

10月20日の参議院・内閣委員会では、加藤・特命担当大臣が、この交付金の弾力運用にしっかり取り組んでいくことも表明しました。

そこで、伺います。
子どもの貧困問題について、県として実態調査を行い、数値目標も示した計画を策定すべきではありませんか。

《答弁 田尾県民環境部長》  次代を担う全ての子どもが、将来に夢と希望を持って成長できるよう、子どもたちの経済的格差を解消し、貧困の連鎖を断ち切ることは、極めて重要であると認識しております。
国がまとめた国民生活基礎調査におきましては、平成24年の子どもの貧困率は、16.3%、ひとり親世帯の貧困率は、54.6%と、とりわけ、ひとり親世帯の経済状況は、非常に厳しくなっております。
県におきましても、平成26年8月に、1800世帯のひとり親家庭等を対象に実態調査を実施し、世帯の状況や収入の状況などについて把握に努めたところであります。
これらの調査結果を踏まえ、平成27年3月には、国の子どもの貧困対策に関する大綱を勘案した「第2期德島はぐくみプラン」及び「徳島県ひとり親家庭等自立促進計画」を策定いたしました。
これらの計画においては、母子父子自立支援プログラムを活用した就職の件数をはじめとした数値目標を掲げ、「母子父子自立支援プログラム策定事業」「ひとり親家庭自立支援給付金事業」などの就労の支援のほか、修学・学習支援、生活支援、経済的支援を柱として、総合的に事業を推進しているところであります。
さらに、本年度は、新たに、児童養護施設等で育った児童に対する支援として、進学・生活支援のための自立支援金貸付事業の創設や、児童養護施設における児童自立支援相談員の配置を国に政策提言するなど、子どもの貧困に対する取り組みを進めているところであります。
今後は、現在、国において実施されている国民生活基礎調査や全国ひとり親世帯等調査の調査結果等を踏まえながら、時宜を得た施策を実施することとし、子どもたちが、大きな夢を紡ぐことができる德島の実現に向けて、子どもの貧困対策にしっかりと取り組んで参ります。

《達田》  子どもの貧困問題は、貧困と格差の拡大がおおもとにあります。
日本は、稼働所得の割合、つまり賃金依存率がヨーロッパなどと比べて大きいのが特徴です。社会保障制度が貧弱なために、非正規雇用の増大や低賃金がそのまま貧困につながる構造になっています。

厚生労働省の所得再分配調査をもとに、1990年と直近の2014年を比較すると、貧困化の実態がわかります。
当初所得では、400万~500万円の中間所得層が約半分に減り、所得100万円未満の層が2倍以上に増えています。
また、再分配所得では、300万~400万円が一番多い層でしたが、これが、200万~300万円が一番多い層になり、100万円も下がっています。
つまり、この四半世紀の間に、貧困が広がり、社会保障制度の機能も弱まっているのです。

子どもの貧困問題を解決するには、抜本的には所得の引き上げ、税制や社会保障制度の見直しが必要です。
しかし、同時に、県として、すぐにでも取り組めることがあります。広い意味で社会保障の機能を強化することです。

なかでも大切なのは、健康と食の保障です。
そこで、子どもの医療費助成の拡充と学校給食費助成について提案します。

県下の市町村では、今年の7月時点で、中学校卒業まで医療費無料が12市町、18歳まで無料が8市町村となっています。最大の人口を抱える徳島市も、来年度から中学校卒業まで拡大する予定です。
つまり、来年度、小学校卒業までという自治体は、わずか3市町となります。所得制限を設けている自治体も一部ありますが、8割をこえる県民が、中学校卒業まで医療費無料の自治体で暮らすことになります。

県は、「市町村の負担になるから医療費助成の拡充は難しい」と言ってきましたが、もうそういう状況ではなくなっています。

そこでお尋ねします。
県として、中学校卒業まで、子どもの医療費無料化を拡充する時期に来ているのではありませんか

《答弁 吉田保健福祉部長》  乳幼児をはじめとする子どもの医療費の自己負担分に対する助成につきましては、子どもの疾病の早期発見、早期治療及び病児を抱える保護者の経済的負担の軽減を図るため、地方単独事業として全国で実施されており、本県においては、市町村が実施主体となり、県は、その費用の一部について、2分の1を負担しているところであります。
また、本県では、昭和48年に、ゼロ歳児の入院及び通院に対する医療費助成制度を導入して以降、実施主体である市町村の意向などを踏まえながら、これまで制度の拡充を図って参りました。
平成18年10月からは、入院・通院とも7歳未満児に拡大し、平成21年11月には、小学3年終了まで、さらに、平成24年10月には、名称を「子どもはぐくみ医療費助成制度」とし、対象年齢を現在の小学校修了までに拡大することにより、入院・通院とも全国トップクラスの制度としたところであります。
平成27年における本制度の利用件数は、入院・通院を合わせ、約111万件と、対象年齢を小学校修了までに拡大する前の平成23年度と比べ、約7万件増加しており、現在では、少子化対策のみならず、子どもの貧困対策や、負担感が増大しているとも言われる子育て世帯の経済的負担の軽減策として、多くの皆様に、ご利用いただいております。
なお、少子化が進む本県において、子育て支援の充実は、喫緊の課題であり、平成27年3月に、第2期德島はぐくみプランを策定し、2025年の希望出生率1.8を目指して、結婚・妊娠・出産、子育ての切れ目のない支援を強力に展開しております。
なかでも、待機児童の早期解消に向けた保育所整備の推進や、認定こども園の設置促進などについては、さらに充実させていくべき施策と考えております。
また、全国知事会としても、少子化対策は、国家的課題であるとの観点から、子どもの医療費助成に係る国民健康保険国庫負担金の減額調整措置廃止や国の責任における全国一律の制度の創設について、要望してきたところであり、その結果、減額調整措置については、現在、国において、見直しに向けた検討がなされているところであります。
議員お話の視点、さらには、実施主体であり、拡大すれば財政的負担が増えることとなる市町村の意向も十分に踏まえながら、判断していくべきものと考えております。
今後とも、市町村との緊密な連携のもと、安心して子どもを生み育てられる德島の実現に向け、しっかりと取り組んで参ります。

《達田》  子どもの貧困問題で、この間、焦点になっているのが、食の問題です。
親が仕事をいくつも掛け持ちして忙しい上に、所得が低く、まともな食事を用意できない、学校給食が唯一まともな食事、といった子どもたちが増え、深刻な状況になっています。

学校給食法では、「学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資するもの」とし、その普及充実を図ることを定めています。
ところが、学校給食の食材費は自己負担とされています。例えば徳島市の場合、一ヶ月の給食実施日が20日として、小学校で5480円、中学校で6360円が必要です。子どもが小・中と二人いれば1万1千840円になります。子育て世帯にとって、この給食費の負担がなかなか大変なのです。

こうした子ども達を支援しようと、学校給食の無償化を実施している自治体は、自治労学校事務協議会の2016年学校給食費関連調査報告によれば、全国で501あり、本県では、北島町、板野町、上板町、神山町、上勝町、東みよし町の6町が実施しています。
子どもの医療費も給食費も無料の県となれば、若い子育て世代に選んでもらえる県になることは間違いないと考えます。

そこでお尋ねします。
県下すべての市町村で給食費の無償化が実現できるよう、県が支援すべきではありませんか。

《答弁 美馬教育長》 学校給食は、成長期にある子どもたちが、適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること、日常生活における食に関する正しい理解を深めること、健全な食生活を営むための適切な判断力を培うことなどを目的として実施しており、食事を通して好ましい人間関係を築くためにも、学校給食の充実と普及を図ることは、県教育委員会といたしまして、大変重要であると考えております。
また、国におきましても、学校給食は、学校における教育目標を実現するための重要な役割を果たすものであると考えられており、本県では、学校における食育を推進する上で、高い教育的な効果を期待できる生きた教材として、積極的な活用をすすめているところでございます。
学校給食の実施に要する経費については、学校給食法第11条において、学校給食の実施に必要な施設・設備に要する経費や学校給食に従事する職員に要する人件費などについては、義務教育諸学校の設置者である県や市町村が負担する、食材費など、それ以外の経費については、保護者が負担すると定められております。
このため、食材費等につきましては、保護者に学校給食費として、負担いただいておりますが、経済的理由により修学が困難であると認定された児童生徒の保護者に対しては、国・県・市町村による学校給食費について支援する修学援助の制度が設けられております。
本県では、すべての市町村が、こうした就学援助の制度などを活用して、経済的理由により就学が困難であると認定された保護者が負担する学校給食費について、全額補助を行い、経済的な負担がかからないようにし、子どもたちへの安定的な学校給食の提供につなげております。
学校給食は、子どもたちの心身の健全な発達と食べ物の大切さや生産者への感謝の心をはぐくむことなどに重要な役割を果たすものであり、県教育委員会といたしましては、引き続き、国や市町村と連携しながら、栄養バランスがとれ、安全で安心な食材を利用した学校給食の提供に努めるとともに、より一層の充実を図るため、しっかりと取り組んで参ります。

*************************

再質問

介護保険制度について
《達田》  それぞれ答弁いただきましたが、介護保険制度について知事に伺います。
先ほども述べたように、厚生労働省は要介護1,2の「軽度者」の利用料の負担増などを提案し、来年の通常国会への法案提出を目指しているということです。
要介護1,2の方というのは、家にとじこもりがちになる時期です。この時期に適切で専門的な介護サービスを受ければ、生活に張りも出て意欲が出てきますが、サービスを使いにくくすれば、要介護3以上の中重度者が増えてしまうことが懸念されます。
利用が減って 介護保険の財政は一時的に支出が抑えられるかも知れませんが、長い目で見れば重度化が進み、財政を圧迫することになりかねません。
昨年の介護保険制度の改悪で、特別養護老人ホームの入所は、特別な場合を除き、要介護3以上に限られました。国は「施設から在宅へ」といいますが、支える家族に重い負担がかかり、介護離職が増えることが懸念されます。
また介護事業所への報酬単価が引き下げられ、経営が成り立たず、廃止せざるを得ない事業所が少なくありません。
利用者の負担を増やし、施設の経営が立ちゆかなくなるようでは、制度は持続しません。
そもそも介護保険の理念は、要介護度が軽いうちに、専門的な介護を受けて、介護予防するというもののはずです。
知事は、日頃から「健康寿命を伸ばすことが大切です。」とおっしゃっていますが、私もその通りだと思います。

そこでお尋ねします。
専門的で適切なサービスを軽度の段階で安心して利用できることの重要性を知事はどのように認識されていますか。
また、介護保険の改悪に対して、国に対し、見送りではなく、きっぱり中止するよう求めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

《答弁 吉田保険福祉部長》 国は3年に一度制度改正をおこなってきていますけれども、サービスの提供方法の見直しは、行われているものの、高齢者の多様なニーズに対応したサービスが提供されているということに変わりはございません。これまでの本県の高齢者の方々の現状をふまえ、必要の都度、国に対し提言を行ってきたところは先ほど答弁申し上げたところでございます。
今後とも、国の議論の動向をしっかりと注視してまいりたいと考えております。

徳島東警察署移転問題について
《達田》  老朽化した東署の建て替えの必要性については、私も十分承知しております。しかし、問題は、移転先を裁判所跡地に決定した過程の不透明さです。

昨年3月、東警察署庁舎整備基本構想」がまとまりました。その検討過程で、裁判所跡地は候補として上がっておらず、用地としての適性が全く比較検討されていません。
にもかかわらず、昨年6月議会で突如、知事が「裁判所跡地に決定した」と表明したのです。

昨年2月に、財務局から県に裁判所跡地利用について照会があり、昨年6月上旬に東署の移転先として決定したということですが、その決定過程は闇の中です。
いつ、だれが、どこで、どんな検討をしたのか、確認したところ、文書も存在していません。まるで、德島版「豊洲市場」ではないですか。

「基本構想」策定にあたっては、東警察署に求められる立地条件などについて、若手職員をはじめ、県警察全職員を対象にアンケート調査を行っています。
「留置施設の整備、公用車駐車場の整備、十分な数の来庁者用駐車場の整備、広い敷地の確保など」が必要という意見が多かったのに、裁判所跡地では、今より1000平米も狭くなります。

「基本構想」がまとまった当時、県警本部長は、「若手職員の意見もしっかり尊重し、大変良いものが出来た」と述べています。裁判所跡地に決定したことは、職員の意見を全く無視していることになるではありませんか。

この問題で弁護士会からは、「治安維持や犯人検挙は、警察の役割、裁判所はそれに誤りがないか、行き過ぎがないかをチェックする役割を担っている。裁判所庁舎と警察庁舎が同じ敷地内で隣接していると、市民から裁判所の公正さや警察からの独立性に疑念が持たれ、ひいては両者の緊張関係がゆるんでしまう」と指摘されています。
重要な指摘だと思います。県民の基本的人権が脅かされる恐れのある危険な事態です。

県警は、「山梨県警は同じ敷地にあるが問題がない」といいます。しかし、山梨県警は、戦前の昭和3年からそこにあったもので、最近、裁判所の隣に建て替えたのではなく、前例にはあたりません。
私は、東警察署の裁判所跡地への移転計画は撤回し、再検討すべきと考えます。

そこで伺います。
裁判所跡地は、いったい、誰が、いつ、どこで、どんな検討をして決定したのですか。答弁を求めます。

《答弁 鈴木県警本部長》 德島東警察署は、県都徳島市の治安・災害対策を担う県下最大の警察署でありますが、庁舎は、建築から45年が経過し、老朽・狭隘化が著しく、十分な耐震性も備えていないことから、平時の「治安維持」機能はもとより、南海トラフ巨大地震等における「災害警備」にも支障が生じる可能性が高く、早急な整備が必要であると認識しております。
これまで、県警察におきましては、「有識者会議」からの提言を頂くほか「他県警察庁舎の視察」等による調査・研究を進め、平成27年3月には、新庁舎整備の土台となる「德島東警察署庁舎整備基本構想」をとりまとめたところであります。
新庁舎の整備場所については、24時間活動する警察署の機能を維持しながら、現地で建て替えることは困難である等の理由から、いくつかの移転候補地をあげて、検討を進めてきたところであります。
もとより、德島東警察署の移転場所は、治安対策等の観点から、現在地周辺が理想であると認識していたところであり、德島地方裁判所の新庁舎整備に伴い、余剰地のその後の方針も不明であったことから、県有地を中心に検討を進めていたものであります。
昨年2月に四国財務局から「德島地方裁判所跡地」の取得要望の照会を受け、事件・事故の発生が多いJR德島駅や秋田町等の歓楽街に的確に対応ができること、主要幹線道路の沿線にあり、緊急事案に的確に対応できることなど、治安や防災機能を最大限発揮できる場所であることから、県警察においては「移転場所として最適地である」と本部長以下の総意をもって判断し、決定したものであります。
德島東警察署の新庁舎の早期整備は、県民からも強く望まれているものと認識しており、県警察といたしましても、喫緊の課題として、着実に事業を進めて参ります。

原発問題について
《達田》  国と四国電力は、九州川内原発に続き、伊方原発3号機を、多くの反対の声を押し切って再稼働させました。
東日本大震災での東京電力福島第一原発事故の原因究明も、事故の収束に向けた対応も全くできておらず、いまだ東日本の被災地で13万7千人もの方々が、うち福島県の方は約9万人が避難したままという状況です。原発事故の教訓が全く生かされず、避難計画も安全対策も不十分、再稼働を急ぐべきでないと各方面から懸念の声があがる中、国と四国電力は、伊方原発再稼働ありきで突き進んできました。怒りを込めて抗議するものです。

さて、東日本大震災、今年4月の熊本・大分、10月の鳥取、11月の福島沖と、日本列島で、地震が続いています。そのたびに、原発のない德島県民の間でも、「近くに原発はないのだろうか?」と心配の声があがります。
特に先日のマグニチュード7.4の福島沖地震では、津波警報も出され、実際に川を逆流する津波の映像がTV画面に映し出されました。この地震で、東京電力福島第二原発で、3号機の燃料プール冷却システムが停止したというニュースを聞いて、日本中で、また世界で、5年前の東日本大震災の再来かと心配されました。
まもなく正常に戻ったそうですが、日本中で、多くの方々が、「原発は止めてもらいたい。原発がなくても電気は足りているじゃないか。」という思いをますます強くされているのではないでしょうか。
伊方原発は、すぐ近くを日本有数の活断層である中央構造線断層帯が走り、巨大地震の震源となる南海トラフも近く、地震の危険が高い原発の一つです。
また伊方原発3号機は、核燃料サイクルの一環として、使用済み核燃料を再処理して取り出したウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使用しています。含まれるプルトニウムは微量ですが、ウランの約1万倍の中性子を放射する猛毒です。
過酷事故により、瀬戸内海の隅々に放射性物質が拡散され、西日本のほぼ全域が核汚染される危険すらあります。政府が避難計画の策定を義務づけた30キロ圏内の自治体に被害がとどまらないことはあきらかです。

日本各地で、原発はいらない、もっと再生可能エネルギーを増やしてもらいたいという願いが大きくたかまっています。
その願いの象徴として、鹿児島県でも新潟県でも、市民の力で「脱原発」の知事を誕生させるという流れとなっています。

そこで知事にお尋ねします。
各地で地震が頻発し、原発に対する県民の不安が益々大きくなっている今、知事は伊方原発の再稼働中止を求めるべきではないでしょうか。

《答弁 飯泉知事》  四国電力伊方原発3号機について、立地県である愛媛県は、国の基準を上回る1000ガルの耐震性確保をはじめとする四国電力の取り組み姿勢、万一の事故に、国が最終的な責任を持つという総理の発言に見られる国の考え方、伊方町をはじめとする周辺自治体や愛媛県議会といった地元の理解など、あらゆる条件を租借、熟慮9した結果、再稼働に同意するとの判断を昨年10月26日に示し、本年9月7日より、通常運転が開始されているところであります。
また、原子力規制委員会の世界最高水準とも言われる新規制基準の審査項目には、地震動や津波の評価も含まれており、四国電力は、想定外をなくすため、国からも指摘がありました中央構造線断層帯と、別府ーはねやま断層帯をあわせた全長480㎞が連動するケースに加え、津波についても地震津波と地滑りに伴う津波が重なる最も厳しいケースを想定し、基準地震動650ガル及び津波高8.12mと推定しております。
この推定値に対し、四国電力では、195の重要施設については、1000ガルの耐震性確保、さらには敷地高海抜10mに加え、約14mまでの津波に対応する水密扉の設置など、更なる対策により、原子力規制委員会の審査をクリアし、再稼働に至ったと聞いております。
今後とも、世界最高水準の安全基準に基づく安全性の確保を前提とし、常に最新の知見を踏まえるとともに、規制基準のバックフィットの考えを取り入れるなど、国や四国電力が責任を持って安全対策に万全を期していただきたいと考えております。
また、県としましては、立地県である愛媛県の再稼働同意の判断を尊重するとともに、事務局の愛媛県と、本県を含む周辺6県で構成する伊方発電所原子力防災広域連携推進協議会において、原子力防災に関する情報交換や連絡通報体制、訓練での連携などを協議・具体化することにより、愛媛県を引き続きサポートするとともに、県民の安全・安心の確保向上にしっかりと取り組んで参ります。

地方公共交通網の整備について
《達田》  県民のくらしの足を確保し、地域を再生するためには、地域公共交通網の整備が不可欠です。

2014年11月に、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が改正され、複数の市町村にまたがる地域公共交通ネットワークは、都道府県が「主体的に取り組むよう努めなければならない」と定められました。
同法に基づく基本方針では、都道府県の役割として、財政的支援、人材支援、情報提供などを講じるよう求めています。

法改正以降、今年の9月までに、全国で186件の地域公共交通網形成計画が策定され、奈良県や鳥取県では県も参画しています。今後、本県の小松島市やつるぎ町を含め、全国120団体が、検討を行う予定とされています。

人口減少が進むもとで、句は、コンパクトなまちづくりと連携して、地域公共交通ネットワークを確保することが重要としています。
この、コンパクトシティー化に対して、知事は「長年皆さん方が築いてきた所を簡単に放棄していいということではないのではないか」と指摘されましたが、私も同感です。

住み慣れた地域で安心して住み続けるためには、地域公共交通網の整備が不可欠です。これは、地域を持続可能とするインフラであり、地方創生のカナメです。
観光面でも、宿泊人数が全国最下位の状況がずっと続いてきたことの一因に、地域公共交通の脆弱さがあります。

そこで伺います。
県民のくらしを支え、地域再生・まちづくり・観光振興のためにも市町村と連携し、持続可能な地域公共交通網の形成計画を策定すべきではありませんか。

《答弁 原県土整備部長》  路線バスや鉄道など、地域の公共交通機関を取り巻く環境は、モータリーゼーションの進展や人口減少などの影響により、大変厳しい状況となっております。
このため、県においては、市町村が自らの地域の生活交通のあり方を審議する場、地域公共交通会議に積極的に参画し、地域住民の皆様と共に検討を行い、地域の実情に応じた生活交通の維持・確保を図っております。
こうした中、平成26年度に地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が改正され、市町村や交通事業者が行う持続可能な地域公共交通網の形成に資する取り組みを、より広域的な見地から支援できるよう、これまで市町村のみ策定することができるとされた地域公共交通網形成計画について、県も共同して策定することができるようになったところです。
そこで、これを契機として、県といたしましては、今年3月、県や、地域の生活交通の実情をよく知る市町村、バス事業者等で構成する徳島県生活交通協議会のもと、既存バス路線の運行系統や、地域公共交通体系を踏まえた6つのワーキング部会を設置し、まずは、それぞれの部会ごとに、路線バスの現状分析や利用促進策について、検討を始めております。
これまでに開催dしたワーキング部会では、広域移動を担う幹線バスと、市町村の域内移動を担う地域バスとの接続改善や、地域の中核病院や大規模商業施設への乗り入れ、国の赤字バス路線への補助金に関する要件緩和などについて、意見交換がなされたところであります。
今後とも、このワーキング部会を活用したバス路線の検証はもとより、人口減少社会にふさわしい持続可能な交通体系をどのように形成していくのかを、しっかりと検討していくとともに、地域の実情に合った支援制度の創設や規制緩和について、国に政策提言を行うなど、創意工夫を凝らし、市町村や関係機関とともに、地方創生を支える基盤とも言うべき地域公共交通の維持・確保に取り組んで参ります。

原発問題について《再質問》
《達田》 それぞれお答えいただきましたので、あと1点お尋ねいたします。
知事は、原発はやめてもらいたいと願う多くの県民の声に応えていただきたいと思います。
先ほど地震の話が出ましたけれども、中央構造線で、地震がおきるのは、ほとんどないだろうという学者の先生もいらっしゃれば、また、高知大学の岡村教授のように、「今の科学では地震を起こす震源断層をとらえることは出来ない。東日本大震災の反省にたって、想定外の地震に備えるべきだ。」こういう警鐘を鳴らして、伊方原発は「千ガルの揺れにも対応できるというけれども、千ガルでは足りない、二千ガルはみなければ」と訴えておられるということです。
私は、災害に対応するというのは、最も最悪の事態に備えることが大切ではないかと思います。伊方原発に限らず、地震列島のどこにも原発を建てていい場所などはないと思います。
ところで、原発はやめられないという日本の状況ですけれども、国は、2030年の電源構成の形を示した「長期エネルギー需給見通し」を示しておりますが、原発、石炭火力、水力などをベースロード電源として優先的に活用するとしています。
そして、2030年に原発は、発電電力量で20から23%占めるとしています。これは、今止まっている原発を次々と再稼働させるということで、運転開始から40年以上経った老朽原発も動かさないと達成できない数字です。
四国電力は2022年に40年の運転期限を迎える伊方原発2号機まで60年運転が出来るようにしよう、こんな考えを示していますが、国の方針に則ったものだと思います。
今求められるのは、危ない原発の再稼働ではなく、デンマークやドイツのような自然と共存できる再生可能エネルギーを中心にした社会に転換していくことではないでしょうか。
そこで、お尋ねいたします。
国のエネルギー政策の目標にとらわれることなく、原発ゼロを前提にした県のエネルギー計画を策定するべきではないか、お尋ねいたします。

《答弁 飯泉知事》国のエネルギー政策、特に原発ゼロ、こうしたものを前提とする県のエネルギー政策をとるべきでないか、ご質問をいただいております。
私も、まさに達田議員のおっしゃる通り、我々としても原発ゼロ、これを将来的にしっかりと俯瞰するかたちで自然エネルギー、その普及率を高くする、あるいは、地球温暖化対策、特に今マラケシュでCOP22、そして今世紀半ば地球温暖化ガス排出実質ゼロを目指していく国が脱炭素社会に向かってまさに歴史的な一歩を踏み出したところであります。
こうしたことから、県としてはまず国に求めるだけではなく、まず  より始めようということで、まず2030年の電源、自然エネルギー37%、さらには、温室効果ガス排出、2013年対比、こちらを40%削減という形の目標をかかげ、しかも、ただ単にベースロード電源、あるいは自然エネルギー発電というだけでは、なかなか自然エネルギ-、難しい点がまだまだ技術的にもあるわけですので、吸収源対策、こいちらを、森林分を13.6%、入れている所でありまして、様々な工夫そして今ある技術、そして将来展望できる技術、こうしたものをかみ合わせる形で、日本最先端、そうした形を今打ち出しているところであります。っている
もとより徳島県は34道府県、そして200を超える企業が集まっている「自然エネルギ-協会」会長県でもありまして、その意味でも、我々としては国のエネルギー政策に対し、まずは2020年自然エネルギー導入20という意欲的な目標を持つべきだと、さらには、2030年は30%以上持つべきだ、こうした提言を行ってきたところ、ベースロード電源、これに対して、国がなかなか膝を〇〇〇〇 ことが出来なかったわけではありますが、しかし、まず2030年については22~24へと、これは経済産業省の数値ではありますが、しかし環境省においては2030年で30%以上と、こうした数値も意欲的に出してきたところであり、我々としてはさらにこれをあげていく、これはとりもなおさず今お話のある原子力発電のあり方について、国についても大変悩んでいるとして国民の皆様方の多くの声をいただく、そうした中で何とか日本全体のエネルギー需要、これに見合う形で、しかし、将来的にはみな原発ゼロを目指していく、こうした方向性については、国も地方も国民の皆さん方も一致しているものとこのように考えるところでありまして、自然エネルギー協議会会長といたしまして、しっかりとこうした方向を推し進めるとともに、さらに意欲的な政策提言を行ってまいりたいと考えております。
 

 

合区解消と憲法改正  徳島県議会9月定例会 日本共産党県議団の討論 その4

10月24日の県議会閉会日での、県議団の意見書に対する反対討論を掲載します。

◆ 議第4号「参議院選挙における合区の解消と憲法についての国民的議論の喚起を求める意見書」に対する反対討論

2016年10月24日   上村恭子

私は、日本共産党を代表して、議第4号、「参議院選挙における合区の解消と憲法についての国民的議論の喚起を求める意見書」に反対の立場で討論いたします。

本意見書案は、参議院選挙の合区解消と現行憲法の改正についての議論を促進することを求めるという2つの論点を含むものとなっています。

特に、憲法改正について述べられている内容は、わが党として、看過できない重要なものを多く含んでいるので、丁寧に意見を述べたいと思います。

よって、少し長い討論となりますが、ご容赦願います。

まず、1つ目の、参議院選挙の合区解消について述べます。

問題とされている「合区」は、昨年7月に成立した改正公職選挙法によるもので、1票の格差を是正するために、先の参議院選挙で、徳島・高知、鳥取・島根において憲政史上初の合区による選挙が実施されたものです。

しかし、合区をつくってまで行った選挙にもかかわらず、一票の格差が3.0倍以上あったとして、相次いで訴訟が起きました。

これは、昨年7月の公職選挙法の改正が、抜本改正ではなく、当面の格差を3倍におさめるための単なる数合わせを行ったにすぎなかったからです。

合区をつくって数合わせした結果、都道府県単位の選挙区を基本的に維持しながら、人口の少ない県と隣接する県には適用しないという矛盾から生まれる制度上の不公正を生むという重大な問題が起こりました。

議員定数を現状のまま維持するとしても、人口変動の予測を見れば、今後も新たな合区が必要となり、合区された県と合区でない県との不平等感は一層顕著になっていくものと考えられます。

意見書では、「投票率の低下」や「選挙区において自県を代表する議員が出せないことなど、合区を起因とした弊害が顕在化」しているなどの問題を指摘していますが、この点は全く同感です。

「合区解消を求める声が大きなものとなっている」として、国に対し、次期参議院選挙までに合区の解消を行うよう求めることは当然です。

改正公職選挙法の付則では、2019年の参院選に向け、選挙制度の抜本的見直しについて検討を行い、必ず結論を得ると明記されています。

この付則に従い、投票価値の平等という憲法上の要請にこたえる抜本改正こそ、求められるべきです。

意見書案では、「多様な地方の意見を、国政の中でしっかりと反映させる必要がある」としています。この点は同感ですが、「抜本的な解決には、参議院の在り方について、都道府県の代表としての役割を憲法に規定するなど、衆議院と差別化を図る議論を行う必要がある」としている点については、同意できません。

そもそも、法の下の平等は憲法の大原則で、基本的人権に係る基本的命題です。

その下で、憲法第43条を改定し、仮に、参議院を地方代表として一票の格差を是認するなら、現憲法で規定する「全国民の代表」としての衆議院とは異なる権能の制限がされることとなります。さらに、憲法第92条は、「地方公共団体の組織および運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める」としており、憲法は直ちに都道府県を規定しておらず、新たな規定を行うことは、日本の地方自治、統治機構全体に関わる大きな命題です。

早急に合区解消を願う県民が、こんな議論を求めているとは到底思えません。憲法改正を進めるための「ためにする」議論ではありませんか。

憲法47条には、「選挙区」は、「法律でこれを定める」としていますが、都道府県を単位とした上で、「一票の平等」の基本原則を守ろうとすれば、総定数は増やす以外にはありません。

国会議員460人分の費用に相当する年間320億円の政党助成金の一部の金額を活用すれば新たな支出をせずに、総定数を増やすことも可能です。こちらの方が国民の理解を得られるのではありませんか。

憲法では、衆議院も参議院も「全国民を代表とする」と規定されており、都道府県のような地域代表制について直接要請していません。

また、地域代表を重視するといっても、都道府県で定数2、つまり改選定数1の選挙区では、比較第一党の候補者しか議員になれません。

比較第一党の議員がその地域の民意をすべて反映しているといえるのか、地域におけるその他の民意が切り捨てられていることになるのではないでしょうか。

この欠点を補って、できるだけ多様な民意を反映させるとして比例代表制が併用されているのではありませんか。

この問題意識を基本に、抜本的な選挙制度改革案を示した例が過去にあります。

2009年9月30日最高裁大法廷判決が「現行の選挙制度の仕組みを維持する限り、各選挙区の定数を振り替える措置によるだけでは、最大格差の大幅な縮小を図ることは困難であり、これを行おうとすれば原告の選挙制度の仕組み自体の見直しが必要となることは否定できない。」と判事しました。

これを受け、2010年12月、当時の西岡武雄参議院議長は、定数を242議席のままとしたうえで、都道府県単位の選挙区を廃止し、全国を9ブロックに分割した比例代表で全議員を選出するとした選挙制度改革のたたき台を提示しています。

この案は、「一票の格差」を縮小し、最小のブロックでも定数12(改選6)とし、1人区という小選挙区を無くす結果、民意の過度の集約を解消し、より民意を反映する選挙制度となり、検討に値する案です。

以上述べてきたように、合区問題解消については、現憲法の下、公職選挙法の抜本改正をはかることで解決できる問題です。

 

次に、2つ目の憲法改正の議論を進めることを求めている点です。この点については、全く賛同できません。

憲法改正を求める理由に、現行憲法の地方自治に関する規定がわずか4条しかないこと、地方自治の基本原則とされる地方自治の本旨についても表現が抽象的で分かりにくく、自治の侵害を防ぐための基準として不十分であるとの指摘があるとしています。

しかし、憲法92条には、「地方公共団体の組織及び運営」が「地方自治の本旨」に基づくことを明確に現しています。地方自治の本旨とは、地方政治は住民みずから決めるという「住民自治」、住民は国などの圧迫をうけない独立した機関をもつという「団体自治」を核心とする政治原理であり、抽象的でわかりにくいという指摘は当たりません。

また、この政治原理からすれば、地方自治を侵害するような事象があれば、それこそ憲法違反ではありませんか。仮に自治の侵害を防ぐための基準を明確にするというなら、地方自治法に盛り込めば済むことです。

本来、住民の自発的合意に基づくべき合併を、強権的な行政指導や「合併特例債」などの財政誘導で迫り、期限も示すなどして強引に推し進めるなど、地方自治の本旨をまっこうから踏みにじってきた自民党政権の政治こそ問題にすべきです。

さらに、憲法が70年間一度も改正されていないため、人口減少や地球規模での環境問題、大規模災害、日本を取り巻く外交安全保障情勢の変化など、様々な面で現実との間に乖離や矛盾を生んでいるとしていますが、人口減少や地球規模での環境問題などは、個人の尊重と幸福追求権をうたった憲法13条、生存権を定めた25条などで十分対応できるものです。

例えば、「環境権」は国民が公害闘争などで、勝ち取ってきたもので、憲法にその規定がなかったことが問題ではなく、国民の生存権、幸福追求権よりも企業の利潤追求権を優先して環境を守る施策を怠ってきた行政の責任こそ問われます。

日本国憲法は、①国民主権と国家主権、②基本的人権の保障、③平和主義 ④地方自治など、民主主義国家の大原則を備えていて、時代の変化に耐えうる 普遍性に富んだ内容をもっています。

「様々な面で現実との間に乖離や矛盾を生んでいる」のは、憲法が時代の要請に応えられなくなっているからではなく、憲法を守り生かす政治が行われていないからではありませんか。

今、求められていることは、憲法改正の論議を進めることなどではなく、政治のあらゆる分野に本当に現憲法が生かされているのかの検証です。

この問題が最もするどく問われているのが、安全保障関連法、いわゆる「戦争法」の問題です。

安倍政権は、外交安全保障情勢の変化を理由に、戦争放棄を謳った憲法をないがしろにして、昨年、「安全保障関連法」を強行可決しましたが、平和と立憲主義を求める国民の批判の高まりのもとで、発動さえできない状態になっていることは、その証拠です。

安倍首相は、参議院選挙中は、憲法改正については一言も語らなかったのに、参議院選挙で改憲勢力が衆参とも3分の2を超えたことで、今国会中に憲法改正に踏み出す姿勢を強めています。

しかも、立憲主義憲法でなく、国民にさまざまな義務を押し付ける封建主義憲法だと厳しく批判されている自民党の憲法草案を、憲法審査会でのたたき台にすることはあきらめても、憲法草案自体は撤回していません。

国民は、このような政権の元での憲法改正に不安と危機感を強めています。

憲法改正をめぐる情勢が緊迫している中で、合区問題解消を入り口に、安倍政権が狙う憲法改正への後押しをするような意見書は出すべきではありません。

よって、本意見書には賛同できません。

議員各位の冷静な判断をお願いして、討論を終わります。

徳島県議会9月定例会での日本共産党県議団の討論 その3

10月24日の県議会閉会日での、県議団の意見書に対する反対討論を掲載します。

◆「地方議会議員の厚生年金加入のための法整備の実現を求める意見書」討論

yamada_dayori891
山田 豊

私は日本共産党を代表して、議第3号「地方議会議員の厚生年金加入のための法整備の実現を求める意見書」をもっと慎重に審議すべきとの立場で、反対討論を行います。

大問題になっている富山での政務活動費の問題、徳島でも2人の県議の政務活動費等不正受給での辞職などを通し、県民から厳しい目が向けられています。この認識を今こそ持つことが必要だと私は思います。わが県議会での費用弁償の見直しもその一環ではないでしょうか。

まず慎重に検討すべきは、
地方議会議員の厚生年金加入の件が、国民的、県民的な議論になっているかという点です。
今、年収200万円以下の給与所得者が1000万人を超え、貯蓄ゼロ世帯が全世帯の3割にのぼり、国民年金の平均受給額は月約5万4000円です。このもとで、厚生労働省の国民生活基礎調査でも、8%の消費税増税後、生活が苦しいという回答が6割にもなっています。貧困世帯への影響も深刻、これが今の現状です。

また国会で現役世代の賃金が下がったとき、あわせて高齢者の年金も下げる。まさに負のスパイラル、最悪の悪循環につながる通称「年金カット法案」が提案されています。これは撤回すべきです。まず低年金の底上げをすすめることです。
さらに公的年金制度のなかに、最低保障の仕組みがないのは、先進国では日本だけです。国連の委員会からも、「最低年金を公的年金制度に導入すること」がたびたび勧告されています。最低保障年金の導入に足を踏み出せば、低年金・無年金の増大、年金制度の「空洞化」、サラリーマン世帯の専業主婦の「第3号被保険者問題」など、今日の年金制度が抱える様々な矛盾を抜本的に解決する道が開けます。この解決こそ政治の責任ではないでしょうか。

次に県議会などでも、厚生年金加入となれば、地方公共団体の多額の事業者負担も発生することになるでしょう。
地方議員の中でも、町村議会議員などは、歳費が低いなど、厚生年金加入の必要性はないわけではありません。しかし年金の現状、県民の生活実感、さらに地方公共団体の事業者負担などなど検討を尽くすべき課題が山積しています。それだけに粘り強く慎重に検討することが必要で、拙速な意見書提出はやめるべきです。
以上意見を申し上げました。議員各位の賛同をお願いし討論を終わります。

徳島県議会9月定例会での日本共産党県議団の討論 その2

10月24日の県議会閉会日での、県議団の意見書に対する反対討論を掲載します。

「地方創生の強力な推進による一億総活躍社会の実現を求める意見書」討論

yamada_dayori891
山田 豊

私は日本共産党を代表して、議第1号「地方創生の強力な推進による一億総活躍社会の実現を求める意見書」に反対の立場で討論します。
提出者説明にあったように、「東京一極集中の是正」とか「人口減少の克服」を図るため、国と地方をあげて、総力を結集して「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の本格的展開を加速していかなければならないと唄っています。
しかしその一億総活躍社会の内容は、今の国会審議でも問題点が明らかになっています。
第一に、「一億総活躍社会」、「働き方改革」とうたう補正予算案の大部分は、低所得者向け臨時福祉給付金3685億円です。1回1万5千円もらっても消費税が10%になれば1人2万7千円の負担増です。予算額に比べ極めて効果は薄いものです。
保育士の処遇改善は補正予算案では見送られ、概算要求でもわずか2%の賃上げを事項要求にとどめました。介護報酬引き下げはそのままです。「介護離職ゼロ」をいいながら、病院からも施設からも追い出し、家族に押し付ける介護保険改悪はやめるべきです。
大企業のリストラを後押しする「労働移動支援助成金」の再編強化の雇用対策は、とても容認できるものでありません。
さらに問題なのは、リニア中央新幹線の開業前倒しなど、新規大型開発事業へ大盤振る舞いの内容です。
政府は「地方創生回廊」の名のもとでリニア中央新幹線に3兆円の財政投融資を行い全線開業を前倒しするとしていますが、それで政府のいう「成長の果実が津々浦々にいきわたる」ことができるのか、、地方再生につながるのか、はなはだ疑問です。
地方が特性を生かして自立することで経済の好循環を生み出す、地に足のついた経済対策への転換こそ必要です。「大阪や東京が大きなハブになって、地方と地方をつなぐ」まさに「日本列島改造論」を思い出させます。徳島を含む地方での、地域公共交通の衰退の中で、大交通網の整備が「時代の要請」などと言えるのでしょうか。この大交通網の整備がかえって東京一極集中を加速しかねないとマスコミでも指摘されています。
さらに問題なのは、リニア新幹線の効果とされている「人口7千万人の巨大都市圏スーパー・メガリージョン形成」という国交省の構想です。三大都市圏に7千万人の人口が集中する大交流リニア都市圏が誕生するという構想です。
2065年の国立社会保障・人口問題研究所の推計人口が8100万人に対し、三大都市圏で7000万人、こんな構想が推進されたら、いびつな国土となり、地方創生どころか地方消滅につながるではありませんか。

「地方がなぜ疲弊したのか、過去の政策の総括と反省がなければ、正しい処方せんがかけないと私は思います。その反省をしないでTPPも突っ走る、これで地域再生、徳島再生ができるでしょうか。破たんした「アベノミクス」は「加速」どころかきっぱり中止し、国民の暮らしを温める政策への転換が不可欠です。昨年9月に続き、国に漫然と意見書を出す姿勢では、本当の地方再生はできない、と指摘します。以上討論を行いました。議員各位の賛同をお願いして反対討論とします。

 

 

徳島県議会9月定例会での日本共産党県議団の討論 その1

h27-tatuta110月24日の県議会閉会日での、県議団の議案に対する討論を掲載します。

◆ 議案に対する反対討論(達田良子県議)

私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されている議案のうち、議案第一号、第二号、第四号に反対の立場で、また請願1件について不採択ではなく採択するべきとの立場で討論いたします。

まず、議案第一号は「平成28年度徳島県一般会計補正予算(第2号)です。
反対の理由は、消費者行政推進費として500万円の予算が組まれていることです。

消費者庁、国民生活センターの施行移転の結果を受け、9月1日に「まち・ひと・しごと・創生本部」において今後の国の取り組み方針が決定され、消費者庁の新拠点を德島に開設をするとともに、消費者庁の全面移転も視野に入れた規模の拡大に向けた施行としても位置づけ、3年後に効果の検証、見直しを行うことが明記されています。
しかし、同時に、この方針の中で、消費者庁がこれまでおこなってきた業務(国会対応、危機管理、法執行、司令塔機能、制度整備等)は東京で行うということがはっきりと明記されています。
現在の德島で全面移転を目指すというのはあまりにも無理があります。
消費者庁等の機能低下を招き、全国からの理解も困難な中、全面移転を視野に入れた取り組みを行うための予算には賛成できません。

議案第二号は、「平成28年度徳島県流域下水道事業特別会計補正予算(第1号)」5千50万円が提案されています。
流域下水道事業は、現在、一期工事として、一市四町にまたがって進められていて、補正予算は、終末処理場の設備、津波対策等を進めるというものですが、工事着手から実に十三年、県費三百三十億円をつぎ込んでも、いまだ事業終了のめどがついていません。各家庭への接続率、普及率もあまりに低いといわざるをえません。「防災」という名分であっても、漫然と続けることは許されないと考えます。

議案第四号は、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行条例の一部改正について」です。「不妊治療に要する費用の助成に関する事務」にもマイナンバー制度を導入しようというものです。
そもそもマイナンバー制は、国民への国家管理と監視強化につながるものである上に、情報漏えいを防げない欠陥制度です。子どもを授かりたいという切実な願いで制度を利用する人にもマイナンバーを必要とするなど到底認められません。
次に請願第十号「臨時国会でTPP協定の批准を行わないことについて」は、不採択ではなく採択するべきという立場で討論します。
TPPは、日本がアメリカなど11カ国との間で関税を原則的に撤廃し、サービスや投資も自由化を約束、農業や中小企業だけでなく医療や保険、雇用や「食の安全」などに大きな影響を及ぼす、国のあり方を変える協定です。多国籍企業が進出先の国の制度が気に入らなければ裁判に訴えることができるISDS条項など、国の主権にとっても危険な内容です。

自民党は2012年末の総選挙で「TPP反対」を主張したのに、政権に復帰した安部政権はその直後に交渉参加を決めました。
衆参両院の国会決議ではコメ、麦、牛肉など重要5項目は「聖域」として関税撤廃の対象から除外するよう求めたのに、合意では5項目でも3割近くの品目で関税が撤廃されます。関税が残っても無傷の品目はありません。

この間、TPPの危険性と安倍政権の不誠実さを浮き彫りにしたのは、日本が輸入を続けてきたSBS(売買同時入札)米の問題です。輸入業者の買い入れ価格と卸売業者の売り渡し価格を同時に入札し、差額は国が徴収する仕組みですが、実際には輸入業者から卸売業者に「調整金」が渡され、輸入米が国産米より安い価格で売られていた疑惑が濃厚です。

安部政権はTPPでコメの輸入が増えても、国産米と同じ価格で売られることになっているから国内の生産に影響はないと言ってきました。SBS米の問題は、TPPによる国内農業への影響を小さく見せてきた政府の試算の破綻を示しています。

また、「食の安全」の問題でも、現在でも残留農薬などが国の基準を超えた違法な輸入食品が大量に流通し消費されている実態がありますが、さらに輸入食品の増大につながるTPPの批准は許せません。

政府、与党はこうした問題に答えないまま14日の審議入りを急ぎました。その上17日、自民党の福井衆議院議員、18日、山本農水相と「強行採決」発言が相次ぎ大問題となりました。しかし、山本農水相が発言を謝罪・撤回した当日に、衆院TPP特別委の職権開会と地方公聴会開催の議決を強行し、その後もTPP承認案の強行採決をしないとの担保がないまま強行運営を重ね、本当に許せません。

日本の農業、食の安全を守れという世論はますます大きくなっています。
臨時国会でTPP協定の批准を行わないよう意見書をあげてもらいたいとの願いは当然であり、本請願は採択するべきです。

以上、意見を申しました。議員各位の賛同をお願いし討論を終わります。

一般質問を行いました

10月6日(木)13時45分から、党県議団を代表し、一般質問を行いました。

テーマは6つ

1.災害対応(台風16号)について

2.消費者庁等の徳島移転問題

3.「地域医療構想」と「国保の都道府県管理」に向けての取り組みについて

4.中小企業振興条例改正について  

5.TPP批准について

6.脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例

以下、質問全文を掲載します。

 

日本共産党県議団を代表し、知事並びに理事者の皆さんに質問をいたします。

まず、この間の台風被害に対する対応について、伺います。

  1. 災害対応(台風16号)について

相次ぐ台風や豪雨により被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。

 

先の台風16号では、徳島市など5市町で記録的短時間大雨情報が出され、道路冠水、住宅浸水、土砂崩れなどの被害が各地で発生しました。

「今後、今回のような記録的豪雨が頻繁に起き、さらに激しさを増す恐れがある」と、不安の声も多く上がっています。

ところが、27日の知事の所信では、このことにまったく触れませんでした。

また、台風16号による大雨の際、避難の基準となる河川の水位に関する情報を定められた報道機関に県が伝えていなかったことが、後からマスコミの取材で発覚しました。

岩手県を襲った台風による被害で、情報伝達や避難勧告の遅れが大きな問題となったばかりです。

この問題について担当課は、「住民の命にかかわる、あってはならない重大なこと」と取材に対して述べたようですが、マスコミ報道されるまで県は何も語らず、その後も、県みずから何も説明していません。

 

そこで知事に伺います。

今議会の開会日の所信で、一連の台風16号関係について言及しなかったことに対し、県政のトップとして県民に謝罪すべきではありませんか。

また、避難判断水位情報や氾濫危険水位に達した河川の情報伝達ができていなかったことについても、きちんと県民に説明し、謝罪すべきではありませんか。所見を伺います。

                              

 

2.消費者庁等の徳島移転問題

つぎに、消費者庁等の徳島移転問題について伺います。

消費者庁と国民生活センターの徳島移転の検証の結果は、課題が山積みということがわかったということだと思います。

特に、消費者庁の業務については、徳島への移転は不可能ということがはっきりしたのではないでしょうか。

今年9月1日に出された政府の、お試し移転の報告書でもある「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取り組みについて」をみると、「これまで行ってきた消費者庁の迅速な対応を要する業務、対外調整プロセスが重要な業務(国会対応、危機管理、法執行、司令塔機能、制度整備等)は東京で行う」と、はっきりと書き込まれています。

 

消費者庁については「現時点では、政府内の各府省共通のテレビ会議システムが整備されておらず、徳島県から東京や全国へのアクセスの課題もある中で、消費者庁がおこなってきた国会対応、危機管理、法執行、消費者行政の司令塔機能、制度整備等の業務については、迅速性、効率性、関係者との日常低な関係の構築等の点で課題がみられた。テレビ会議システム等を活用したやりとりにおいては、一対一や一方向のやりとりは問題ないが、多人数での意見調整には課題が見られた。」と指摘されています。

 

また、国民生活センターについては、研修業務では受講者は関西、四国、中国からの参加が中心で、地域的偏りが見られたこと、県内や近隣からの参加者の利便性は増すものの、多くの受講者の費用、体力、時間等の負担が増加すること、多くの自治体で研修参加が困難となること、研修会場までのアクセス等の課題があきらかにされています。

商品テストでは、①必要な機器・設備が不十分で発火や爆発を伴うような実験施設がないこと、②複数施設に分散しており、機動的・効率的なテスト実施が困難であったこと、③一般に貸し出しする施設のために保秘が維持できない等の課題が指摘されています。

これらの課題は、検証するまでもなく、当初から指摘されていたことですが、国民の税金を使ったお試し移転の結果は重いはずです。

徳島では消費者庁等の本来の仕事が出来ないという結果が出たのですから、全面移転を目指すことは撤回するべきなのに、「新未来創造オフィス」を設置して、新しい仕事をするという方針を出し、3年後の検証・見直しをする」という結論を導きだしたことは、全く理解に苦しみます。

 

そこで知事に伺います。

消費者庁・国民生活センターの機能低下につながり、全国からの理解も困難な中、なぜ無理な「全面移転」にこだわっているのでしょうか。

実現不可能な徳島への「全面移転」を目指すことは、撤回するべきではありませんか。所見を伺います。                    

 

3.「地域医療構想」と「国保の都道府県管理」に向けての取り組みについて

 

次に、「地域医療構想」と「国保管理の都道府県への移管=いわゆる国保の都道府県化」について質問します。

 

県の地域医療構想案が先日示されました。団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、限られた医療資源を有効に活用しつつ、効率的かつ質の高い医療供給体制を構築するためとされていますが、要は、病床数削減目標を定めるものです。

 

国保の都道府県化に向けては、現在、県の国保運営方針の策定が進められています。2018年度より、県が国保財政を管理し、大きな権限を持つことになります。

 

この2つは「医療費適正化計画」と一体として、都道府県に権限を集中し、司令塔の役割を担わせ、医療費削減を推進することが国のねらいです。

 

まず、国保の都道府県化の問題で質問します。

 

2016年1月18日に厚生労働省は、「運営方針策定要領」と「納付金及び標準保険料率の算定方法について」の2つのガイドライン案を示しました。

これを参考に、都道府県は、2017年度中に国保運営方針を策定し、毎年度、標準保険料率を算定することになります。

県民にとっての最大の関心事は、いまでも高すぎる保険料(税)が、どうなるか、です。

 

県の「国保運営の在り方研究会 取りまとめ」でも、1人当たりの保険料(税)負担率、すなわち所得に占める保険料(税)の割合は、徳島県が全国最高の20.8%で、最低の東京都の10.3%の2倍になっていることを指摘しています。

 

保険料(税)負担率が全国一高い背景には、徳島県は年齢構成や医療費水準が全国平均よりも高く、所得水準が全国平均より低いなど、国保の構造的問題が、よりいっそう深刻な状況にあるからです。

同時に、それにもかかわらず、一般会計からの法定外繰入を行っている自治体が,他の都道府県よりも少ないからです。

 

これまで厚生労働省は、「保険料負担が重い」ことを「市町村国保の構造的な問題」の1つにあげていました。

ところが、ガイドライン案では、そのことに全く触れられていません。

 

2つのガイドライン案は、地方自治法に基づく技術的助言です。法的拘束力はなく、地方自治体の自主性・自立性が配慮されたものです。

 

そこで伺います。

2018年からの県への国保管理の移管で、県民の保険料負担が現状以上に引き上げられることがないよう、負担軽減のための対策を取るべきではありませんか。所見を伺います。

 

次に、地域医療構想について質問します。

 

地域医療構想案では、県を東部・西部・南部と3つの医療圏で区切り、2025年時点での必要病床数が示されました。

すべての医療圏で2014年時点よりも病床を減らす計画で、その削減数は、県全体で3,162床、26.0%となっています。

 

「構想の基本理念」に、「『行き場のない患者を生み出さず、全ての患者の状態に適応した医療・介護サービスが提供されること』を目指していきます。」

 

「地域医療構想策定においては、必要病床数等のデータの検討が行われますが、これらは、医療関係者や保険者、市町村、さらには地域住民が共通の認識を持ち、地域医療構想の立案やその実現に向けた取り組みに資するためのものであって、これらの数値を機械的にあてはめて、病床の削減を目指すものではありません。」と書かれています。

 

また、地域医療構を実現するにあたり、知事には、病院や優勝診療所の開設・増床、病床の機能転換、稼働していない病床への対応などについて「要請、命令、指示」といった強い権限が付されています。

地域医療構想調整会議では、知事の権限について「押さないボタンというふうに考えている」といったことも言われています。

 

先ほども指摘したように、この地域医療構想も、国の医療費適正化の手段とされていますが、県は、構想で必要病床数が示されているけれども、地域の実情に応じて対応する、削減ありきでない、今後も、こうした姿勢を変えることはないと考えてよろしいでしょうか。所見を伺います。

 

<消費者庁等の移転問題についての再問>                            

消費者庁等の徳島移転に関して再問したいと思います。

 

そもそも政府関係機関の移転については、政府の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づいて、東京一極集中を是正する観点から検討をおこなってきたものでした。

いかに地域に人を呼び、活性化させるかが、第一の視点だと思います。

そのためには、消費者庁の移転ではなく、地場産業の振興、地域住民が主体の自然エネルギーの普及、地域の文化振興のための公共施設の充実、子育てしやすく働きやすく老後の生活も安心という住みよい徳島づくりこそ必要ではないでしょうか。

 

消費者庁等の移転が徳島の地方創生におおいに役立つのだといって、「消費者庁や国民生活センターの職員は常勤・非常勤あわせて700名くらいなので、家族を含めると1000人規模の定住人口が増える」、とか、「国民生活センターの研修には全国から年約5千人も来県する」というような情報で、自治体や団体、県民のみなさんに移転推進のPRをしてもらうというようなことはやめるべきではないでしょうか。

 

また、徳島県の消費者行政は、がんばっているとはいえ、課題が沢山あります。

景品表示法の執行状況、特定商取引法に基づく行政処分、消費者保護条例の内容強化、適格消費者団体の育成、有資格の消費生活相談員の増員などの課題解決に取り組むべきです。

そこで伺います。

消費者庁等の徳島移転ではなく、徳島県の消費者行政を発展させるために、県は力を尽くすべきではありませんか。所見を伺います。

 

4.中小企業振興条例改正について

 中小企業振興条例の改正について伺います。

小規模企業は、「県内企業の約9割を占め、地域経済と雇用を支える活力の源泉」であり「地域経済の主役」と、『とくしま小規模企業振興憲章』で位置づけました。

 

小規模企業振興基本法では、基本原則を「小規模企業の振興は、事業の持続的な発展が図られることを旨として、行われなければならない」と定めています。

 

私たちは、この基本法の趣旨に則り、県下の小規模企業者の持続的発展が図られるよう、県の中小企業振興条例の改正を求めてきました。

 

今回の条例改正を実効あるものとするため、2つの点を提案します。

1つは、小規模事業者の具体的な声が県の施策に反映される仕組みづくりです。

今回の条例改正にあたり県は、業界団体代表や有識者からなる検討委員会を設け、会議を2回開催しました。パブリックコメントでは37件の意見が寄せられています。

 

これまで小規模企業の実情は十分把握されず、施策の対象から外れていました。

今回の条例改正は、小規模企業の位置づけにふさわしく焦点を当て、支援を強化するためのものです。

 

そこで1つ目の提案です。

現場の声に直接耳を傾け、その時々の課題を的確に把握し、実態に合った施策を継続的に推進できるよう、小規模企業、中小商工業者から広く参加者を募った「審議会」の設置を改正条例に盛り込むことを提案します。

 

もう1つは、総合的・計画的な対策を行う仕組みづくりです。

県は、2008年に中小企業振興条例を制定しました。今年の2月議会でも「全国に先駆けて制定した頑張る中小企業振興条例に基づき積極的な施策展開を行ってきた」と答弁されました。

しかし、基本計画が策定されていないため、県の行動計画に創業支援や人材育成に関する4項目が盛り込まれているぐらいで、とても「積極的な施策展開」といえるものではありません。

 

県下の小規模企業は、2001年の31,099社から2014年には23,816社へと、13年間で7,200社余りも減少しています。

厳しい状況のなかで、大変な苦労をしながら経営を維持し、地域経済と雇用を支えている小規模企業・中小企業に対する支援の強化は差し迫った課題です。

 

そこで2つ目の提案です。

小規模企業・中小企業を支援する施策を総合的・計画的に推進するため、改正条例に基本計画策定の義務付けを盛り込むことを提案します。

 

知事は、所信の「未来を創る経済・好循環とくしまの実現」のところで、企業誘致の推進に触れても、小規模企業支援を盛り込む中小企業振興条例の改正には触れませんでした。ここに知事の逆立ちした基本姿勢が、はっきり現れています。「経済・好循環とくしまの実現」というなら、県内企業の9割を占める小規模企業への支援こそ本格的に強化すべきです。

以上、中小企業振興条例の改正について、さらに実効性を高める立場で提案をいたしました。

そこで、あらためて伺います。

条例の実効性を高めるため、審議会を設けることと併せて、基本計画策定の義務付けを条例に盛り込み、総合的に施策展開ができるようにすべきではありませんか。所見

を伺います。

 

 

5.TPP批准について

 次に、TPP批准について伺います。

 

TPPをめぐっては、輸入米の価格偽装が発覚し、政府試算の大前提が大本から崩れる事態になっています。

 

政府は、これまで「輸入米の国内販売価格は国産米と同水準だから、TPPでコメは影響を受けない」と説明してきました。

ところが、輸入米の価格が偽装され、政府の公表より「60キロで最大3,600円」も安く販売されていたという事実が明らかになったのです。

政府試算は、根底から崩れました。

 

農水省は2年も前に、この価格偽装の情報を得ていたことを認めています。政府は真相を隠し、国民を欺いてきたのです。

さらに、外務省によるTPPの協定文書などの和訳に18ヵ所の誤った記述があったことも発覚しました。

 

県は、昨年12月に、国の手法にならいTPPによる影響試算を約23億5,000万円と算出しました。あまりにも過小評価した試算に、農業関係者から批判の声が上がりました。

しかし、いまやこの試算の前提が崩れています。

 

県は「影響額を精緻に算出することは困難」とも答えています。それでどうして「TPPを迎え撃つ」などと安易なことが言えるのでしょうか。

 

徳島県議会は昨年9月定例会で、TPP大筋合意を受け、「農林水産業では、関税の大幅な削減や輸入枠の新設により、海外から安価な食料品が流入し生産者の経営を圧迫するなど、影響は避けられない見通しである」と指摘し、「全ての交渉分野において、国民に対し分かりやすい詳細な説明を行うとともに、TPPが地域経済・国民生活などに及ぼす影響を分析し、具体的かつ速やかに情報開示すること」などを求める意見書を提出しました。

 

しかし、政府は、交渉過程を何一つ明らかにしていません。

安倍政権は、政府試算の前提が崩れているのに、影響試算を「撤回する必要はない」と開き直っています。輸入米の価格偽装を2年前から把握しておきながら放置し、国民を欺いてきました。

真相の徹底究明と、誤った前提に基づく「政府試算」の撤回こそが、いま求められています。

 

TPP承認批准案と関連法案を国会で審議する条件は失われています。

また、アメリカでは、2人の大統領候補がそろって現行のTPP協定案反対を公約にしています。アメリカが承認しない限り、現行TPP協定は発効しません。

そこで知事に伺います。

徳島県の農林水産業を本気で守るのなら、TPP協定の批准にキッパリ反対の態度を表明すべきではありませんか。所見を伺います。  

 

 

6.脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例

最後に、脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例について伺います。

昨年パリで開催されたCOP21では、歴史的合意となる「パリ協定」が採択されまし

た。「パリ協定」では、地球の平均気温を1.5~2℃未満に抑えるという中長期目標

と、2050年以降に人間が排出する温室効果ガスを実質ゼロにすることになりました。

 

すでに世界では、フランクフルトやシアトルなどで「排出ゼロ」を掲げる都市があると報じられています。

脱炭素社会を築く上で、世界5位の排出大国日本の態度が厳しく問われています。

 

そういうなか、今議会に2030年度に2013年度比で温室効果ガスを40%削減する目標を掲げた条例が提案されています。

 

県は、2030年度再生可能エネルギーを37%にするという目標を掲げています。

 

本県の再生可能エネルギーの目標は、国を上回る意欲的なものとなっていますが、

再エネ比率を高めるという以上、他の電源比率を圧縮させる必要があります。

県は、当然、他の電源についても数値目標を立てるべきと考えますが、今まで、この電源比率については、明示されていません。

 

そこで伺います。

県は、自然エネルギーによる電力自給率37%の目標を達成した際の原発・石炭・石油・液化天然ガスの電源構成の内訳についてどのように考えているのでしょうか。所見を伺います。          

 

 

<まとめ>

すべての質問に答弁いただきました。

一つ一つコメントする時間はありませんので、まとめさせていただきます。

 

知事は、消費者庁等の全面移転について、「国の本気度」「地方の覚悟」が試されるとして、あくまで全面移転の実現に固執しています。

しかし、徳島県の経済発展、県民の暮らしを豊かにすることを真に願うのなら、力を入れるところが違うのではないでしょうか。

地域に根を張って頑張っている中小企業、小規模企業のみなさんが経営を維持し、発展していけるよう支援することこそ、「地方創生」につながり、大多数の県民に歓迎されることではないでしょうか。

また、徳島の基幹産業である農林水産業や関連する産業、雇用に多大な打撃を与えるようなTPP協定にはきっぱりとNОの声を上げることこそ必要ではないでしょうか。

社会保障政策については、今、医療・介護が大きな曲がり角にきています。

県民のいのちと健康、暮らしを本当に守る立場に立つなら、国の医療費抑制策の先鋒を担うのではなく、国の悪政の防波堤になるような県政を行うことこそ求められているのではないでしょうか。

 

以上、私の意見を申し上げて、質問を終わります。

ご清聴、ありがとうございました。  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            

 

 

2月定例会 日本共産党の一般質問 

25日、徳島県議会2月定例会の一般質問で、日本共産党県議団を代表して、山田豊県議団長が登壇しました。

質問全文を以下に掲載します。(ただし、事前に準備した質問原稿にもとづくもので、正式な議事録ではありません。)

DSC_0013[1]

 

1.知事の政治姿勢、(雇用者報酬減と地域経済)

私は、日本共産党を代表して質問いたします。

飯泉知事は、繰り返し「県民に豊かさを実感していただきたい」、豊かさが実感できる「21世紀の徳島づくり」を訴え、以前公約の柱にしてきました。

13年間の県政をふりかえり、果たして県民は豊かさを実感できているのか、この検証が不可欠です。

 

アベノミクスの3年間のもと、国民、県民の暮らしの実態について述べます。

まず雇用の実態ですが、総務省の労働力調査詳細集計で、安倍政権の3年間で正規雇用は23万人減少し、逆に非正規雇用が172万人増と、不安定雇用が一段と拡大をしています。

また、2012年11月から2015年11月までの3年間で、パート労働者の実質賃金のみならず、一般労働者でも3%も減少しています

さらに内閣府が15日に発表した2015年10月から12月期のGDP速報値では年率1・4%のマイナスでした。

 

「国民生活基礎調査」で「生活が苦しい」との回答が過去最高の62.4%になっているのもその現れです。「アベノミクスの効果も本県では実感できない。」これが多くの県民の声です。

この3年間で、国民・県民の暮らしはますます厳しくなり、この認識をしっかりもって県政運営にあたることが必要だと考えます。

 

今年の1月に2013年度の県民経済計算年報が発表されました。徳島県の足元の地域経済の実態を知るための情報として極めて重要な統計です。

 

それを見ると徳島県内の1人当たりの雇用者報酬は、知事が就任してから

13年の間で、最も高かったのが2007年度、そのピーク時より直近の2013年度は8万円下がり、前年度よりも2万8千円、率にして0・6%も下がっています。

 

さらに最近発表された2015年家計調査の徳島分でも、生活実感に近い実質可処分所得を見ると20年間でなんと25%の減少、それは実収入が減り、税や社会保険料の負担が増えたことが背景にあります。

 

 

この家計調査、雇用者報酬の状況、さらに先に指摘したアベノミクスの深刻な影響からみて、とても豊かさなど実感できる状況ではなく、逆に貧困と格差の広がりが徳島でも深刻な問題になっていると考えます。

 

 知事は県民の暮らしが厳しくなっているという認識はあるのでしょうか。

ご答弁ください。

 

2、非正規雇用と若者雇用推進法

(都道府県労働局のプラン)

県民の所得を増やすことが、知事が依然たびたび言われた豊かさの実感の土台です。県民の所得を増やすためには、非正規雇用の解消が不可欠です。

 

2013年度の県民経済計算年報を見ると、県民雇用者報酬が2002年度をピークに下がり続け、一方企業所得は2008年度以降増え続けています。要は企業の収益分が、雇用者報酬に回ってないことが示されています。徳島県の経済状況の活性化からも、豊かさの実現、実感からも雇用者報酬の引き上げに、県の知恵と予算を投入することが急務になっています。

 

徳島県での貧困と格差の広がりを解消し、暮らし最優先での徳島再生にむけて取り組む課題を提案します。

 

第一は非正規など解消し、正規雇用を増やすなど雇用のルールを守り、仕事をつくり、賃金を上げる対策です。

 

県は、「本人が望まない不本意非正規の問題を中心に据え、非正規の取り組みを強化していく」といってきましたが、一方で正規・非正規を問わず雇用全体を底上げすることが重要という認識も示しています。不本意非正規については、「もっと底上げしなければいけない状況」になれば、数値目標の提示を検討したいとも言ってきました。

 

昨年6月の委員会で、いったんは数値目標など具体的な取り組みを内部で詰めて提示したいと表明しながら、いまだに示されていません。非正規問題の危機感が全く足りません。

 

一方国では、昨年6月に閣議決定した「日本再興戦略」改定2015で、非正規雇用の正社員転換の重要性を指摘し、取り組みを加速するとしました。

今年1月には、正社員転換・待遇改善実現プランを策定し、不本意非正規比率など目標値を設定し、3月までに各労働局が地域プランを策定することになっています。非正規雇用が4割台に達し、国が正社員転換へ取り組みを開始した状況でも、県はまだ不本意非正規の対策について数値目標を掲げ、本格的に進める状況でないという認識なんでしょうか、非正規の正社員化を名実ともに中心に据えた雇用対策が県としても必要です

そこで徳島版「正社員転換・待遇改善実現」プランの内容と準備状況及び発表時期、県がどのように参画しているのか、答弁を求めます。   

 

 

  • 小規模企業憲章と中小企業振興条例について  

 

  1.  現行の徳島県中小企業振興条例には、小規模企業者に最も求められる「持続的発展」を支援する視点が全く欠落しています。
  2.  第二に小規模企業の振興が不可欠です。

徳島県内には県内企業の9割の小規模企業が存在し、地域経済の主役として頑張っています。この小規模企業の皆さんの対策も豊かさを実感する重要な取り組みになります。

しかし21世紀に入り、2014年まででなんと県内の小規模企業が5532も姿を消しています。

 

経営資源の確保が困難な小規模企業においては、成長発展のみならず事業の持続的発展を図ることが必要です。小規模企業振興法の制定により、法的にも小規模企業への支援が自治体の責務として位置づけられました。小規模企業憲章を踏まえ、事業の持続的発展を図り、推進する施策の策定の早期具体化、および施策実現に向けた実態調査、それを検討・具体化する委員会の設置などの対策が急務中の急務です。

 

小規模企業振興法は、中小企業基本法の基本理念である「成長発展」のみならず、技術やノウハウの向上、安定的な雇用の維持等を含む「事業の持続的発展」を基本原則として位置づけたことが最大の特徴です。

 

徳島県の小規模企業振興憲章でも、行動指針の県の取り組みで、国・市町村・関係団体と連携して持続的な発展を支援すること、人材の育成や確保を支援することが謳われています。

 

一方、現行の中小企業振興条例は、小規模企業者に最も求められる「持続的発展」支援の視点が全く欠けています。

 

つまり現行条例は、成長分野で「頑張る」中小企業を対象としているという致命的欠陥があります。

小規模企業支援で先行している他の自治体の取り組みから、小規模事業者の要求は、仕事の確保、事業の持続への支援、後継者問題が3大要求であることが明らかになっています。

 

・他県では、「経営資源の確保が困難な小規模企業においては、成長発展のみならず事業の持続的発展を図ることが必要」との条例も制定されています。

 

小規模事業者の支援を、実効性を持って取り組むためにも、中小企業振興条例の改正に当たっては、事業の持続的発展を図るという視点から、どのような施策を盛り込もうとしているのか、答弁を求めます。

 

 

 

 

4.消費者庁の徳島への移転について

次に、消費者庁移転の問題について伺います。

 

私たちが、消費者庁の移転に反対しているのは、国民・県民にとって非常に大切な消費者行政の機能低下を招き、本当の意味で徳島の地域再生に繋がらないと考えるからです。

 

そもそも、なぜ消費者庁の移転なのか。国と県の双方に消費者行政の軽視があるのではないでしょうか。

 

緊急対応に当たる消費者庁は、官邸や担当大臣の下で、司令塔として各省と連携して、迅速に対応しなければなりません。政府全体で迅速に対応しないと、犠牲者が拡大するからです。

 

徳島に移転すると、こうした機能が低下するのではないか、というのが、全国の消費者団体などの懸念です。

 

知事は、“テレビ会議システムを使えば解決できる”とか、“地方に本体を置いて霞が関にサテライトを置けばいい”などと言いますが、消費者行政はその程度の仕事と思っているのですか?

 

たとえば、県の重要な意思決定をするとき、知事が知事室、部長は部長室にいて、テレビ会議で会議ができますか? 県が国に対して予算要望するとき、担当大臣をテレビの前に座らせて要望できますか? 同じ場所で、場の空気を感じ、対面でなければ伝わらないことがあるはずです。

 

政府は、「政府の危機管理業務を担う機関や、中央省庁と日常的に一体として業務を行う機関」などは、移転の対象としない方針を示しています。消費者庁は、まさにそういう機関であって、本来、移転の検討対象に該当しません。

 

消費者庁の移転によって、人の流れは増えるかもしれませんが、そのために、消費者行政の機能を低下させてはなりません。消費者行政の機能低下の影響は、全国の消費者と、もちろん、徳島県民にも及びます。

 

もう一つ、移転費用の問題です。国の「政府機関の地方移転に係る対応方針」では、「国の新たな財政負担は極力抑制」すると示されています。つまり、消費者庁の移転に伴う費用は徳島県が持つということです。

 

今年度の2月補正で200万円、新年度予算で1,800万円、消費者庁や国民生活センター誘致関連費用として県費を計上していますが、その内容は、消費者庁の職員が業務試験をするための通信ネットワーク環境整備や移転候補施設整備の実施計画策定のための費用とされています。移転が決まったわけでもないのに、施設整備の実施計画策定のための費用が先取りされています。

 

消費者庁は、霞が関の合同庁舎に、今、移転の最中でしょう。その移転費用は11億円といわれています。神奈川県相模原市の国民生活センターは整備費用に50億円かかっているといわれています。

徳島へ移転するとなると、それらがムダとなり、新たなコストがかかることになります。そんな税金の無駄遣いが許されるでしょうか。

 

そこで知事に伺います。

 

この夏の実証実験で、全国の消費者団体などから上がっている反対の声や消費者行政の機能低下に対する懸念の声すべてを解消できると考えているのですか。

 

また、消費者庁や国民生活センターなどの移転及び周辺環境整備に、いったいどれだけの県費を投入するつもりですか、消費者庁等の移転にかかる総費用について見通しを示していただきたい。

答弁をいただいて、質問を続けます。

 

 

再問

 

まず消費者庁の問題ですが、今の答弁からすると、また予算面からすると2回の実証実験で終了するということですか、知事に答弁を求めます

県民の生活が苦しくなっているという声にどうこたえるのか明確な答弁はありませんでした。

そこで知事の政治姿勢について再問いたします。

まず先日の世論調査でも、日銀のマイナス金利導入によって、景気が良くなるとは「期待できない」という回答が8割を超えました。さらに生活が苦しいという回答が過去最高になっていると指摘しましたが。直近の家計調査やGDP速報値、県内の雇用者報酬の減など「このきびしい経済状況下で、消費税10%増税の中止を働きかけるべき」と考えますが、政治家 飯泉知事の認識を伺います。

 

県内の中小企業を平等に支援するのが、県行政の役割ですが、見過ごせない問題があります。

 

平成6年1994年以来22年間徳島化製1社に、全国に例を見ない補助金を県が出し続けています。

実に新年度の予算額も含むと22年間で商工政策課11億2850万円、安全衛生課で12億9471万3千万円、畜産課では実に24億1803万8千円、3課合わせると48億4125万1千円という信じられない補助金を県が徳島化製という一民間企業1社に投入しています。

県民の皆さんが納得できるでしょうか、ここにいらっしゃる議員の皆さんも納得できますか

県下の中小企業の皆さんが、苦労して経営を維持し、地域経済に貢献してきています。そんな中で全国でも例を見ない徳島化製への1社に50億円近い補助金、あまりにも異常です。

この点を指摘して質問を続けます。

 

 

5、鉄道高架事業について

鉄道高架事業は、好景気に沸いた昭和40年代半ば(1970年)に構想、1期の構想策定からでも40年がたっています。当初目的としていた渋滞解消が影をひそめる中、県は防災対策を前面に出しこの事業の必要性を強調してきました。

なんとしても知事の公約であった「2014年度の都市計画決定」を達成しようとしましたが、公約は達成されませんでした。

知事は4期目の公約で、鉄道高架事業は、Ⅰ期区間(新町川から冷田川付近)の事業着手を今年中に着手するとしています。しかし見通しは全く立っていません。

そういう中、徳島市が鉄道高架の車両基地候補地として、「文化センター周辺案が浮上」との報道がありました。市民からは「市民の同意も全くない無責任な案だ」との批判も上がっています。しかし徳島市南部の地蔵橋駅付近も徳島市は困難と判断しているようですが、県は合意済みで最善だとしています。

 

県と市が様々な問題で見解が食い違い、何よりも市民合意、県民合意のない事業がずるずると続けられています。

1期事業後でも、県の計算で約2億5千万円(県負担額約6千万円)も支出しているが、事業の進展は全く見えていません。

市民の関心も薄れ、必要性に疑問の声があがるこの事業、県の財政状況からも中止を表明すべきです。知事の所見を伺います。 

 

 

6.保健所体制問題

保健所長の兼務が長期にわたっている点についてお聞きします。

 

2012年に当時の徳島保健所長が急逝し、吉野川保健所長が兼務しました。吉野川保健所と徳島保健所が管轄する地域の人口は、実に県の人口の約75%を占める大所帯です。本来なら、早急に徳島保健所長を配置し、正常な状態にもどすのが当たり前です。

ところが、県は、吉野川保健所長を徳島保健所に異動させ、所長の空白を解消したものの、吉野川保健所長と兼務させ、そのまま4年間が経過しています。

 

四国では、現時点で兼務が続いているのは、徳島県だけです。

4年間も兼務が解消されていない、しかも、県内の人口の75%を占める地域の保健所長が兼務状態のまま放置されている状況は異常です。

 

現在、所長は、そのほとんどを徳島保健所で勤務し、吉野川保健所で業務に当たるのは週1日程度という状況だそうです。

 

保健所には、平時からの公衆衛生の向上と増進、いざというときの危機管理まで幅広い活動が求められており、保健所長は、多岐にわたる専門分野について統括する立場として、重要な役割を果たしています。

 

地球規模で新種の感染症が次々と広がっている状況、また、今後予想されている南海トラフ巨大地震など、県民のいのちと安全を脅かす危険性が高まっている時代に、現地の保健所長さえまともに配置できていないことは、  まさに行政の怠慢であり、知事の責任が問われていると言わざるを得ません。

 

知事は、「現場主義」と、何度となく言われますが、この立場に立つなら、公衆衛生医師確保を早急に行い、一刻も早く吉野川保健所に所長を配置して兼務状態を解消することこそ最優先の課題として行うべきです。 知事の回答を求めます。    

   

7 子どもの貧困対策について 

日本の将来を担う子どもの貧困率が、先進諸国のなかで最悪となっているというショッキングな報告がされています。一刻も放置できない深刻な事態だと考えます。

県も、徳島教育大綱で、子どもの貧困対策を推進することを掲げ、部局を超えた連携をとるとして、いくつか対策を打ち出していますが、ここでは、従来から行われてきた小中学校の児童生徒への就学援助制度について絞ってお聞きします。この制度への取り組みに、自治体の姿勢が顕著に現れていると考えるからです。

 

就学援助は、一番古くから行われてきた子どもの貧困対策の一環であると同時に、その受給状況は、子どもの貧困状態をある程度現す重要な指標です。

 

昨年、文部科学省が実施した平成25年度全国就学援助実施状況等調査の結果によると、全国では、公立の小中学校に通う子どもの15.4%が就学援助を受けています。

一方、徳島県の受給率は、13.33%と、全国平均に比べて低い結果が出ています。

市町村別に見ると、6.44%~16.88%と、市町村によって10%以上の大きな差が出ています。地域によって経済状況が異なることも考えられますが、制度の周知方法や支給基準が異なっていることが影響していると思われます。

 

文部科学省は、調査結果を公表するとともに、昨年10月6日付で各都道府県教育委員会教育長あてに通知を出し、各市町村教育委員会に対して制度の周知徹底や周知方法の充実をはかることを求めています。

文部科学省は、これまでは、都道府県ごとのデータのみ公表していましたが、今回は自治体などによる「子どもの貧困対策」に生かしてもらうためとして市区町村別のデータを初めて公表しました。この問題は我々議員も含めて早急に対策を取る問題です。その面でも教育委員会の本気度が問われています。

 

文部科学省の今回の通知にもとづいて、どのような取り組みを行っているのか。答弁を求めます。

以上

平成26年度一般会計決算認定に対する反対討論

700_large[1] 12月1日の本会議に提案された、平成26年度徳島県一般会計歳入歳出決算並びに各特別会計歳入歳出決算の認定について、私が日本共産党を代表して行った反対討論の原稿を以下に掲載します。

 

 

私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっています「平成26年度徳島県一般会計歳入歳出決算並びに各特別会計歳入歳出決算の認定について」、反対の立場で討論いたします。

26年度は、4月の消費税増税、年金や生活保護削減など、景気や家計への悪影響が懸念された年でした。また、台風による水害や降雪による被害も相次いで発生し、住民の暮らしを支え、福祉を守る施策が何よりも求められた年度でした。

県は、県南部の水害や県西部の豪雪災害については、被災者救済のために、一定の財政出動を行ったものの、年金削減や生活保護制度改悪など国の悪政に対しては、有効な対策をとっているとは言えません。

また、三〇〇〇日の徳島戦略への根本的反省はなく、「いけるよ!徳島・行動計画」の最終年度の「集大成の年」として、事業を見直すことなく支出しました。

決算審査においては、県民の目線で見て、何よりも住民福祉の機関としての役割を果たす財政となっていたかどうかが、重要であると思います。

この視点に立って、認定できない理由の要点を述べます。

認定できない第一の理由は、一民間企業の徳島化製事業協業組合に対する不公平、不明朗きわまりない補助金を、26年度も支出していることです。危機管理部、商工労働部、農林水産部合わせて、前年度と比べ、減らしているとはいえ、98,247千円支出しています。

この問題は、我が党が毎年指摘しているとおり、国、県、市が、かつて同和高度化資金として60億円も無利子融資した上に、その返済を県が補助金という形で肩がわりしてきたのです。融資した貸付金は既に全額返済されており、補助金を出し続ける必要も理由もありません。 不況が続く中で、中小業者の皆さんが資金繰りに苦しんでおられるのに、利益を上げている一民間企業・徳島化製事業協業組合に破格の補助金を出し続けることは、到底認めるわけにいきません。  補助金総額は、46億91,916千円にも上ります。

県が必要性をどれだけ言い繕っても、県民の納得は得られません。徳島化製事業協業組合への補助金はきっぱりとやめるべきです。

認定できない第二の理由は、牟岐線の鉄道高架事業の調査設計に22,538千円、旧吉野川流域下水道事業の管理運営等に4億59,438千円、四国新幹線導入促進事業に250千円など、見直しや中止がもとめられる公共事業に多額の財政を投入している上に、県営住宅建設だけでなく、本来県が直接取り組むべき管理業務まで向こう20年間もPFI事業に丸投げした点です。  旧吉野川流域下水道では、平成26年度までで、約330億円もつぎ込みながら、いつ完了するのかわからない状態です。

合併処理が義務化されて、新しいお家は、下水道につなぎ込む必要はありません。漫然と工事を続けるのではなく、安くて早くきれいな水に替えることができ、災害にも強い合併処理に切り替えるべきです。そうすれば、地元業者の仕事増やしにもつながります。

また、PFI事業は、大企業、金融機関、ゼネコンのための新事業を作り出すために、従来の公共分野の仕事まで広く民間の事業に明け渡すものとなっており、看過できません。

 

認定できない第三の理由は、聖域を設けている点や、無駄遣い、不要不急の大型公共事業を漫然と進めながら、本当に必要な暮らしや福祉には使われていないことです。  アベノミクスで物価が上がり、さらに昨年4月から消費税が8%に引き上げられました。その一方で、多くの県民は、給与は上がらず、年金は引き下げられ、暮らし向きが、ますます苦しくなっています。しかも、払いたくても払えないほど高い国民健康保険料や年々上がる介護保険料の負担がさらに追い打ちをかけている状況ですが、県独自では、これらの負担軽減のための補助はしていません。

それどころか、消費税増税に連動して、文化スポーツ施設などの使用料を一斉に値上げし、県民に新たな負担を強いています。これは、全ての県民が文化、スポーツに親しめる環境づくりを掲げている県と県議会の理念にも反するものです。  地方自治体の大きな任務の一つは、県民の暮らし、福祉を守ること。県民が困っているところに手を差し伸べるのは自治体として当然のことではないでしょうか。

しかし、県は、無駄な事業に税金を投入し続け、支援すべきところに支援していません。その上、県民に新たな負担を押し付けています。したがって、この決算は到底認定できません。

以上、認定できない問題点の要点のみ討論をしてまいりました。

議員各位の御賛同をお願いして、私の討論を終わります。

 

市田忠義副委員長が徳島に来ます!

 先日もNHKの日曜討論に出演されていた市田忠義副委員長が徳島の演説会に来られます。
 読者のUさんに、来年の夏で参議院議員を引退されることをお話しすると、「私、市田さんのお話好きなんですよ。引退されるんですか、それなら是非、お話を聞きに行かないと。」と演説会の参加を約束してくれました。
 みなさん、是非、ご参加ください。
 当日は、徳島マラソンがあり、交通規制があります。できるだけ、各地域で出すバスをご利用ください。
 バスの運行については、徳島地区委員会(電話088-642-9901)までお問い合わせください。