阿波おどり初日、危険なブルーインパルスの展示飛行は止めて!

22日、県内の平和5団体が、徳島市阿波おどりの初日(8月12日)に予定されているブルーインパルスの展示飛行を中止するよう、県知事・徳島市長に要請しました。

県議団も、県知事への要請交渉に参加しました。

 

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要請を行う 高開千代子氏 (反核・憲法フォーラム徳島 代表委員)

6月にも徳島市と観光協会に中止要請はしていましたが、今回は、今年度の徳島市阿波おどり実行委員会が開催される前に県知事が自衛隊にブルーインパルスの展示飛行を招聘(しょうへい)していたことが明らかとなったことを受けて、招聘依頼の取り消しを求める要請を行ったものです。

今年は、阿波おどりが始まって400周年という大きな節目の年。

いつもとは違う、インパクトのあるイベントを開催したいという、実行委員会の中心メンバーの意向を受け、5月13日の初回実行委員会が開催される前(2月)に、飯泉知事、徳島市の原前市長が自衛隊徳島地方協力本部長あてにブルーインパルスの展示飛行を依頼したことが、平和委員会などの調査で明らかとなりました。

ブルーインパルスは、訓練中を含めると過去7回、事故が起こっている危険な空軍機。

1982年には、浜松基地航空祭でパイロット1人が死亡、民家12棟全焼、民間人12人が火傷など重軽傷を負う大惨事を起こしています。最近では、2014年のアクロバット訓練飛行中、1番機と2番機が接触事故を起こして緊急着陸しています。

徳島市役所上空は危険と、藍場浜公園の新町川上空での展示飛行を計画していますが、市街地で大勢の観光客でにぎわうなかで、万一事故が起これば大惨事となります。

消防関係者も、「阿波おどり期間中は、出動要請も多く、とても万一の事故の対応などできない」との旨の発言をしています。

5月の実行委員会では特に危険性について議論もなく、開会日の目玉行事として決定したとのことですが、県民、市民(もちろん、県外客も)のいのちと安全に責任を持つ行政のトップが、そのまま招聘依頼をするなど、あまりに無責任ではないか、と参加者からは怒りの声が出されました。

次回の阿波おどり実行委員会は7月28日に開催予定とのこと。

それまでに、県民の声を受けて、実行委員会にブルーインパルスの展示飛については中止を提案し、招聘依頼を取り消しをしてほしいと強く要請しました。

県は、商工労働観光部 観光政策課の松崎課長らが対応。2日前に自衛隊に飛行計画の提出を求め、まだ返答をいただいていないが、安全に十分配慮いただけるものと信頼しているとのことでした。

「みなさんの安全性に対するご心配はよくわかりました。実行委員会に参加する県担当者から実行委員会に対して、申し入れがあったことを伝えます。」と言われましたが、県として要請の取り消しについて検討するとの内容ではありませんでした。

関係5団体のみなさんは、県民にも急いでこのことを知らせようと、23日、24日の2日間、藍場浜公園周辺でお知らせのチラシを緊急配布することを決めました。

 

申し入れ文書は、以下の通りです。

 

徳島県知事  飯泉 嘉門 様

2016年7月22日

「阿波おどり」でのブルーインパルス展示飛行招聘依頼の取り消しを求める申し入れ

 

貴職におかれましては、ご清祥のこととご推察申し上げます。

私たちは、先日、県商工労働観光部観光政策課の松崎徹郎課長に対して、「阿波おどりでのブルーインパルス展示飛行を中止する要請書」を手渡し、直接申し入れさせていただきました。

この間、ブルーインパルス展示飛行の招聘については、飯泉嘉門知事と原前市長が自衛隊徳島地方協力本部長に依頼していることがわかりました。万一事故が起こった場合は、飯泉知事の責任が問われます。

よって私たちは、飯泉嘉門知事が県民、市民の命と安全を第一に考え、ブルーインパルス飛行の招聘を取り消されるよう要請します。

 

徳島県平和委員会      代表理事 山本 千代子

徳島労連          議長   山本 正美

反核・憲法フォーラム徳島  代表委員 高開 千代子

新日本婦人の会徳島県本部  会長   山田 節子

徳島民主商工会       会長   森本 克博