“阿波のなでしこ(治安維持法国賠同盟徳島県女性部)” 総会に参加 

 治安維持法国賠同盟(治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟)徳島県女性部の総会でご挨拶させていただきました。
治安維持法国賠同盟は、犠牲者への謝罪と賠償を求める運動を粘り強く続けることと合わせて、平和と人権、民主主義を守る活動に取り組んでいます。
 徳島県女性部は3年前に発足しました。呼称を「阿波のなでしこ」とし、当初から会員を3倍に増やす奮闘ぶりです。(今日の総会でさらに3名新会員が増えたそうです。)
 総会に先立ち、「『秘密』から戦争が始まる」と題した岸 積氏の講演がありました。
岸氏は、自身の戦争体験を交え、NHKの朝ドラ「ごちそうさん」も引き合いに出しながら語られました。情報統制のもと、いかに国民が真実を知らされずに戦争へと駆り出されていったか、自由にモノが言えない社会が、どのような結果をもたらしたか、よくわかるお話でした。 
 日本は、戦前、治安維持法という悪法の下、主権在民を訴えて絶対主義的天皇制を変革しようとする団体、個人を厳しく弾圧しました。日本共産党の党員はもちろん、進歩的な思想信条を持つ人々が次々と逮捕、投獄されました。特高警察による拷問など、非人道的な扱いをされ、亡くなったり、気が狂ったりする人もいました。プロレタリア作家の小林多喜二も特高警察による拷問で殺された一人です。
 戦後、治安維持法や特高警察は廃止されましたが、戦後の歴代政府は治安維持法による犠牲者への謝罪も賠償も未だ行っていません。
戦争犯罪人の一部が免罪され、戦後政治の中枢を担ってきたことは、日本の歴史にとって重大な弊害をもたらしています。ドイツが徹底して戦争犯罪を断罪してきたことと対照的です。
  今、歴史の真実に向き合わず、日本を再び「戦争する国」につくり変えようとうする勢力が国会の多数を握り、「最後のチャンス」とばかり、その危険な企みを強引に推し進めようとしています。
この動きに対し、平和と人権、民主主義を守ろうする国民の世論と運動も急速に広がり、激しくぶつかり合う情勢となっています。絶対に負けられないたたかいです。
 日本の平和と人権を守ろうというすべての勢力と力を合わせ、「戦争する国」への暴走をなんとしても止めよう、この想いを参加者全員が深く胸に刻んだ総会となりました。