一般質問と答弁の概要を掲載しました

私は、日本共産党を代表し、一般質問を行います。

質問に先立ち、18日朝に起こった大阪府北部地震について、亡くなった方とそのご家族にお悔やみを申し上げ、被災された方々にお見舞い申し上げます。

 

1.地震対策について

■ 学校や学童クラブの安全対策を
大阪府北部地震を受けて、県内の地震への備え、特に子どもたちの安全を確保する   ため、学校敷地内すべての構造物の安全性確保の取り組みと、学童クラブの建物の耐震化の状態はどうなっているか?

回答(福井政策監):学童クラブの耐震化は84.3%。国の補助制度を活用し、市町村と連携して耐震化を進めていく。

 

2.知事の政治姿勢について

■ 県民の暮らしの実態、生の声を広く把握する仕組み作りを行うべき

私は、住民の福祉の向上という自治体本来の仕事を投げ捨て、知事と関係の深い人物を優遇する県政の私物化、そのもとでの忖度の蔓延が進行しているのが飯泉県政だと指摘。

アベノミクスで格差と貧困が広がり、相次ぐ社会保障の改悪で、県民の暮らしはますます厳しくなっている。介護保険料は制度が始まった当初の2倍以上に引き上げられ、少ない年金から天引きされる高齢者から悲鳴が上がっているが、知事の所信表明では、県民の暮らし野福祉についての言及はなかったことを上げ、今の県政には、広く県民の暮らしの実態、生の声を掬い上げる仕組みがないことも大きな要因ではないかと指摘。現在行っているe-モニター制度(公募100人+市町村長推薦100人程度が、県が設定した項目についてインターネットで回答するもの)等ではなく、他県のような、かつて徳島県でも取り組まれていた、1,000人~5,000人規模の県民アンケートを復活してはどうかと提案した。

回答(後藤田副知事):県では、e-モニター制度等、様々な手法で県民の暮らしの実態、生の声を掬い上げる努力をしてきた。

 

 

3.とくしま記念オーケストラ事業にまつわる疑惑について

■ 事業にまつわる疑惑次々と!

答弁に立った飯泉知事は、とくしま記念オーケストラ事業を始めた経緯とその成果について、これまで議会で述べてきた主張を長々と述べ、記念オケ事業に関わって脱税の罪が確定した川岸氏への調査について必要はないと否定したこと以外、質問に対して正面から答えることはありませんでした。

質問に対して実質的な答弁に立った板東県民環境部長は、知事がすでに述べたことも重複して繰り返して述べる部分も目立ちました。記念オケ疑惑に関する質問(再問も含む)と答弁の概要は以下の通りです。

①理事会に承認なく、記念オケ事業増額
公益財団法人徳島文化振興財団の会計処理規程15条には、「予算の補正を必要とするときは、理事長は、補正予算を作成し、理事会の承認を得なければならない」とありますが、記念オケ事業では、大幅な予算の増額、事業の追加について理事会を開催し、協議した形跡がありません。その総額は、2013年~2016年度の4年間で、2億918万円にも膨らみました。
ところが、県民環境部長は、事業費の増加は、認められた計画の効果が上がるように取り組んだ結果だとし、問題はなかったとの認識を示しました。

②事川岸氏以外にも音楽専門家に報酬(謝礼)
党県議団が財団に対して情報公開請求を行った結果、2016年度は、派遣職員1名の本給を除く手当、237万円を、川岸氏以外の音楽専門家3人に250万円の報を支出していたことがわかりました。
この「報酬」は、2013年度から2015年度までは2名に180万円支出されています。
記念オケ事業にかかわる人物が、川岸氏以外に2名も3名もいたことは、これまで議会に全く報告がありませんでした。
私は、いったい誰からの要請でどのような人物に支出したのかと問いましたが、県民環境部長は、音楽専門家の詳細については「個人情報保護」を理由に答えませんでした。

③2013年度、川岸氏の給与を年度初めに一括払い
川岸氏は2012年度で県の政策参与を辞めましたが、2013年度には、文化振興財団と個人契約を結んで記念オケ事業を担いました。
その際、川岸氏には、月ごとに支払うべき給与を、年度初めの4月に一括して90万円、支払っています。
県民環境部長は、「財団で適切に支払われた」と答えましたが、異例です。

④納税証明書を確認せずに契約!?
公益財団法人が多額の経費がかかるような事業を行う際、契約する事業者の納税証明書を確認することは当然です。
ところが、川岸氏が代表を勤めていたアンサンブルセシリアについては、納税証明を確認していませんでした。(アンサンブルセシリアは設立後27年間、一度も税の申告をしていませんでした。)
なぜ、確認しなかったのかとの問いに、県民環境部長は、「すべての事業において確認するわけではない」と、とぼけました。

■川岸氏の調査を求める

財団の数々の異常な運営の背景には、川岸氏が事実上の財団の「政策参与」として記念オケ事業に関わったことがあります。
私は、知事が川岸氏を県の政策参与に任用したことがすべての発端だと指摘し、川岸氏への調査を行い、疑惑の真相を明らかにして説明責任を果たすよう求めました。

知事は、政策参与に任命した責任については認めましたが、川岸氏の脱税の罪はそれほど重いものではないなどと述べ、調査を行う意志がないことをあらためて示しました。

一般質問は質問と答弁との合計で60分以内という決まりがあり、質問者に30分程度は保障するよう答弁時間を調整するのが通常ですが、今回は、私が18分、知事を含めた理事者(執行部)が42分と、答弁者が質問者である私の倍以上の時間を使ったため、4つめのテーマ「オリックス株式会社の風力発電事業計画について」は質問を中止し、文書質問に変更せざるを得ませんでした。

あまりに異常な答弁に、傍聴者からも「知事は大人げない」「質問つぶしのようないやがらせ答弁に驚いた。かえって、記念オケ疑惑についてまともに答えられない、やましいことがあるのではないかという疑いがますます強まった。」との声が寄せられました。

質問後の休憩時間に、傍聴にこられたみなさんと記念撮影(都合で先に帰られた方もおられます)