県社保協が社会保障学習会開催 ― 「骨太方針2018」が示す患者負担増!

 

開会のあいさつを行う井上尚会長

15日、13時30分~徳島県社会保障推進協議会の学習会が開催されました。

 

テーマは「『骨太方針2018』が示す患者負担増!」、講師は全国保険医団体連合会事務局の曽根貴子さん。保団連の若きエースです。

講演する曽根貴子さん

曽根さんは、今年6月に安倍政権が閣議決定した「骨太方針2018」の危険な中身をズバリ指摘。

安倍政権は、「骨太方針2015」にもとづき、2016~18年を「集中改革期間」と位置づけ、社会保障の給付減と負担増を相次いで実施してきたわけですが、「骨太2018」もこの方針を継承。2019年からの3年間を「基盤強化月間」と位置づけて、さらなる社会保障費抑制を推進。今年秋には、生活保護費を削減。2019年秋には消費税を10%に引き上げる。

「世代間の公平」、「負担能力に応じた負担」をうたい文句に、国民に高齢者の負担増も仕方ないと思わせ、75歳以上の医療費窓口1割負担を原則2割へ。医療・介護での「現役並み所得」の対象を拡大し、受診時定額負担の導入、薬剤の自己負担引き上げ、金融資産等を医療保険制度の負担に反映させる(老後の備えのための貯蓄も「資産」とみなして負担増へ)等々、次々と高齢者にも容赦ない負担増が待っています。

曽根さんは、高齢者世帯で、年金が下がり、家計収支が悪化していることを2000年と2017年の比較の具体例で端的に示し、高齢者の負担増は、結局、親の介護を担う「現役世代」も直撃することを指摘しました。

安倍一強という政治情勢でやられっぱなしの感があるこの頃ですが、曽根さんは、患者自己負担増に反対する世論と運動が政権側のスケジュール通りに改悪をすすめることを許さないできたことを具体的に挙げて、私たちの運動でとめられると語り、参加者を力づけてくれました。

若いけれど、テキストをもとに、よどみなく、しっかりとした口調で語る曽根さんの話は、とてもわかりやすく、説得力がありました。

いよいよ、9月20日から「2018自治体キャラバン」が始まります。今日の学びを力に、地域の実態を自治体に伝え、地域から変えていく取り組みに、みなさんも参加しませんか?

日程は、以下の通りです。

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