4月24日
朝8:30過ぎに福島・相馬地区委員会の事務所を出発し、佐々木さんのお宅へ。この方は、さくら仮設住宅の近くで乳牛を飼い、牛乳を生産・販売されている農家なのですが、さくら仮設住宅の方への支援をずっとされていて、住民の状況もよく知っておられる方です。訪問の前にお話を伺っておこうということで、おじゃましました。とても、もの静かな方ですが、自分の家でとれた野菜などを仮設住宅の方に届けるなど、ごく自然に支援をされていてます。美味しい牛乳もいただき、いよいよ、さくら仮設住宅へ。ここは、30戸ほどの比較的小規模な住宅群です。双葉町から避難されてきた方の仮設住宅で、放射能汚染の影響が強いため、帰宅困難区域に指定されて自宅に帰られる見込みがない方ばかりです。2人一組で、昨日準備したお米と人参を配りながら、お話もお聞きすることができました。私が訪問した方はみなさん、先の見通しが見えないことが一番辛いとおっしゃっていました。農家で、広い家で生活し、田畑を耕してきたという高齢のご夫妻が、台所と6畳間(
畳が6枚入っているものの、普通サイズよりもかなり小さい)という狭い住宅で1年半生活してくるうちに、足が弱ってきたと言われていました。いろいろ思いはあるのだとは思いますが、「これも自分の運命だと思ってあきらめています。できるだけ自分でできることは自分でして、動くことで弱らないようにしている。」と笑っておっしゃっていましたが、目に涙が光っていました。人参とお米の差し入れに何度もお礼を言われていました。佐々木さんは、こうやって全国から来ていただき、訪問してもらって話を聞いてもらうことが、先の見通しが持てないなかでも「自分たちのことがまだ忘れられていない。」と励ますことにもなっていると思いますと言われ、私たちも少しは力になれているのかな、と思いました。