化学物質「オルト-トルイジン」が引き起こす職業がんについて、労災の早期認定、健康障害防止対策などを求めて運動していた川上健司さんが登場しているではありませんか。
かつて新日本理化の徳島工場で働いていた川上さんは、同工場の退職者たちと「職業がんとたたかうオルト-トルイジンの会」を結成し、労災の早期認定と健康障害防止対策などを求める運動をされていることは知っていましたが、そのたたかいが実を結び、ぼうこう癌を発症した元労働者が労災認定されたということでした。
しかも、今回の労災認定について、日本共産党の小池参議院議員の尽力があったとのことです。
オルト-トルイジンは、染料や顔料の原材料として使われていていますが、2015年頃からぼうこう癌を発症するなど、発がん性が問題視されてきました。日本では暴露防止などの安全対策が事業所に義務づけられたのは2016年からで、今後も同様の被害が出ることは明らかです。
川上さんは、「認定を出発点に、職業がん根絶へ力を合わせたい」と語っていましたが、このニュースが、同じ環境で働いてきた方たちに伝わり、救済へと繋がることを願わずにはいられません。