今日は徳島大学の入学式でした。
スーツ姿も初々しい新入生に「おめでとう!」と声をかけながら「しんぶん赤旗学生版」を手渡しました。
民青同盟(民主青年同盟)のメンバーと一緒に、学費についてのシール投票も呼びかけました。
シール投票では、学費について「高すぎる」「普通」「わからない」の三択で投票してもらいました。一番多かったのは「普通」でしたが、なかには、お母さん、息子さんそろって、迷わず「高すぎる」に投票した人もいました。(左の写真は、谷内さんがフェイスブックに投稿してくれたものです。)
もう長年高学費の状況が続いているから、保護者のみなさんも、大学の学費は「こんなもの」「私学に比べれば随分まし」という感覚なのでしょうか。(諸外国との比較の説明があれば、また違った結果となったとは思いますが)
私が徳島大学に入学したのは1976年。
当時は、「私学との格差是正」をうたい文句に国立大学の学費(授業料)が毎年のように急激に引き上げられていました。たしか、私の二年上の先輩たちは12,000円だったのが、一年上の先輩が36,000円、私たちのときには96,000円へと、倍以上に上げられました。(物価上昇などを考慮し、現在の貨幣価値に換算すると39,257円→107,284円→157,173円となるそうです)
今では国立大学の学費は年間50万円を超え、入学金が加わる初年度は80万円を超えます。
私立では学費だけで年間100万円を超えます。右のグラフのように、日本の学費は世界でも異常に高いんです!!
私学と国公立の学費の格差是正を言うなら、私学への助成をもっと充実させ、学費負担を軽減させることこそ必要です。財政難だと言って教育予算をどんどん削り、負担を国民に押し付ける。私学と国公立の学費の格差という「対立と分断を持ち込み」、国民の不満が政府に向かないように情報操作する。このやり方は、どの分野でも共通していますね。
高学費で給付型奨学金制度がないため、経済的に困難な家庭の学生は、有利子奨学金を利用することになり、「4年間で借金700万円」などという状況になります。
世界に目を向けると、日本の教育政策の異常さがよくわかります。
OECD(経済協力開発機構)加盟34カ国のうち、17カ国は大学の授業料が無償です。
(フランスは登録料171ユーロ=約2万4千円のみ。スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークは登録料もいりません。)
そのうえ32カ国で、返済義務のない給付制奨学金が支給されています。また、授業料がいらない国でも、低所得の家庭の学生には生活費として奨学金が支払われています。
若者が経済的事情に左右されずに自由に学ぶことができる国にこそ明るい未来があると思います。
「受益者負担」などという論理を振りかざす政治家に、日本の教育行政も社会保障も任せられません!!