徳島弁護士会が「集団的自衛権について考える講演会」を開催しました。
弁護士会がこういう講演会を主催するのは、珍しいことだそうです。私も興味津々で参加しましたが、学生さんをはじめ、若い方の参加が多いのに驚きました。
徳島大学の中里見先生、饗場(あいば)先生の講演と対談、参加者からの質疑、意見交換など、約3時間、中身の濃い学習ができました。
中里見先生は、そもそも国連憲章では加盟国の武力行使を原則違法なものとしていること、個別的・集団的自衛権は、一時的例外として認めたものに過ぎないことを明らかにした上で、第2次世界大戦後、集団的自衛権は大国が小国に軍事介入することを正当化するための論理として使われてきたことをわかりやすく論証しました。
また、日本が、この「集団的自衛権の行使」を認めると、憲法9条が禁止していることは何もなくなる、9条を削除=実質的に改憲したのと同じことだと断じました。
饗場先生は、安倍内閣が閣議決定した集団的自衛権行使容認の不合理性を独特の論立てで解明。日本の安全の確保というのなら、本質的には外交関係の改善、文化、経済、民間などの多角的な取り組みこそが重要と、もっぱら軍事的対応に偏っている安倍内閣を厳しく批判しました。
政党からの意見を求められ、民主党から高井美穂氏、日本共産党から山田豊氏が見解を述べました。
高井氏は、個人的には両先生の意見に同感と述べつつ、かつて政権を担った党として、しっかりとした対決軸を持って対峙したいと語りました。
山田豊氏は、「わが党は、この集団的自衛権行使容認の閣議決定にはきっぱりと反対の立場だ」と、安倍政権の暴挙を許さないたたかいへの決意を述べました。
参加者からの、「(安倍政権の暴走を止めるために)私たちは何をしたらいいのか、何ができるのか?」の問いに、饗場先生が、「最終的には、選挙権を行使する、私たちは選挙で政府を選ぶことができるのだから」と回答しましたが、まさにその通りだと思います。
憲法に縛られる立場の権力の側が、憲法を壊して戦争する国への道に勝手に暴走することは、国民が許さない、主権は国民にある、このことを安倍さんたちに思い知らせようじゃありませんか!