26日、文教厚生委員会視察2日目
埼玉県 福祉部地域包括ケア課の課長さんから、若年性デイサービス創業支援事業について伺いました。
埼玉県は、若年性認知症相談窓口に支援コーディネーターを配置し、就労(就労継続も含む)・経済的支援や福祉サービス、医療・健康支援、心のケアなど多方面にわたる支援を行っている先進県です。
昨年からは、若年性デイサービスのモデル事業を募集し、創業を1年間支援する事業に取り組んでいますが、その事業の一つとして、今年7月から始まったばかりの若年性デイサービス「けやきの家」(社会福祉協議会主催)の活動についてお聞きしました。
「けやきの家」では、若年性認知症の方の社会参加として、週一回(金曜日)こども食堂を運営しています。参加者には1回あたり1,380円の賃金(手当)も出るそうです。
家庭にひきこもりがちな認知症の方に、外に出て、こどもたちを支援しながら有意義な時間を過ごしてもらう、しかも、わずかな金額でも「賃金」を支給して働いているという実感を持ってもらうという考え方に感心しました。
駅から事業所までの送迎付きですが、駅までは家族に連れてきてもらわなければならず、その分、家族(ほとんどが配偶者)に負担がかかる点をどうしていくかが課題だとのことでした。
営業職の方が39歳で認知症を発症したケースでは、支援コーディネーターが職場の上司に掛け合って、営業職から事務職に配置換えをしてもらった結果、職場の同僚の協力を得ながら働き続けられていることなどの報告もありました。
厚生労働省は、2017年度から3年かけて「若年性認知症」の全国実態調査を行い、高齢者の認知症と比べて遅れがちな支援策を検討するとしています。
徳島県も若年性認知症支援コーディネーターを配置し、支援体制強化事業に取り組みはじめたところです。
埼玉県の取り組みも参考に、さらに取り組みをすすめていかなくてはいけないと思いました。