今夜のNHKスペシャル、ドキュメント~”武器輸出”防衛装備移転~は、かなりショッキングな内容でした。
ことし4月、政府は新たに「防衛装備移転三原則」を閣議決定しました。
日本は、「武器輸出三原則」のもと、40年近くにわたり、武器の輸出を実質的に禁止してきましたが、それが、この新三原則の決定で、一定の条件のもと認められることになったというのです。
番組では、6月に開催された、武器や警察向けの装備などの世界最大規模の国際見本市に、初めて日本が専用ブースを設け、各国の担当者と交渉する様子も放映されていました。
かつて、海外から武器の輸出を求められた当時の首相、鈴木善幸氏は、 「戦争が起きて、武器が売れるといいなあという産業界の人をつくりたくない」と断ったという話も出てきました。安倍首相は、この話をどう聞いたでしょうか。
ある民間企業の苦悩も紹介されていました。
ロケットなどに組み込まれる部品をつくっている町工場の社長が、自社の製品が武器に使われる可能性が出てきたが、どう対処したらいいか?社員を集めて相談します。
生きるためには仕方ないという男性社員。自社の製品が人殺しに使われるのはいやだという女性社員。
結局、武器に使われる可能性があるのかどうか確認し、その可能性があるときには、取引しないという結論に達しました。
武器を輸出することも「経済的発展」につながると、うれしそうに(?)話す防衛省の役人と対照的でした。
「戦争はいやなもの。このことをずっと忘れてはいけない。」と語る元政府高官の言葉も胸に響きました。
安倍政権の、「戦争する国づくり」も、国際紛争を助長する武器輸出もNO! 平和憲法を生かした政治への転換を一刻も早く!番組を見て、この想いをいっそう強くしました。