15日、母親大会実行委員会は、県母親大会でまとめた14項目にわたる「要望書」を県に提出し、懇談しました。阿波市、吉野川市、徳島市の議員も参加、県議団からは、達田県議と私が同席しました。
県側からは、要望内容に応じて、政策創造部、経営戦略部、県民環境部、保健福祉部、商工労働観光部、教育委員会の各担当者が順次入れ替わりながら対応してくれました。
平和や核廃絶、憲法問題、徳島病院の存続、消費税10%増税止めて、自営業家族の働き分認めない所得税法56条は廃止を、ゆきとどいた教育のための教員(正規)の増員と少人数学級の実現、県民が気軽に集まって活動できる場を安く提供してほしい等々、幅広い要望それぞれについて、熱心な議論がなされました。
特に、徳島病院の存続については、熱い議論がありました。
徳島病院を東徳島医療センターに統合して徳島病院を閉鎖する計画に反対し、病院の存続を求める署名を3万筆以上集めた地元の皆さんからの「徳島病院の存続を(国立病院機構に)働きかけてほしい」との強い要望に、県は、「(国立病院機構に)丁寧に対応するよう求めます」と回答しましたが、「私たちは、県民のいのちと暮らしを守る立場に立って、(機構に)徳島病院の存続を県からもお願いして欲しいと言っているんです。あいまいなことを言わないで欲しい。県の態度をはっきりしてほしい。」と、怒りの声が上がりました。
吉野川市の議員は、「移転先の板野町の病院は液状化する地域だ」と、県が作成した液状化のハザードマップを示して、移転先の危険性を指摘しました。
徳島病院の統合先とされた東徳島医療センターがある板野町の住民からは、「東徳島医療センターは、老朽化している上に、旧吉野川のすぐ横に建っているので、浸水被害や液状化と、防災上も問題が多い。液状化には、杭を打つから大丈夫などと言うが、周囲の道路や橋が崩壊すれば孤立してしまって、病院としての機能が果たせなくなる。そんな病院に、多くの重症の患者さんを移そうなんて、『なんで?』との声が上がっている。災害で浸水や電源のブラックアウト等が問題になっているときに、病院機能を集約するようなことをして良いのか。」と、この計画の矛盾を突く意見も出ました。
県担当者の「皆さんの徳島病院を存続してほしいとの熱い想いは知事に伝える」との答えで、なんとかこの場が収まりました。
この他、ゆきとどいた教育のための教員(正規)の増員と少人数学級の実現については、教員として長年働いてきた方から教員の異常な過密・加重労働の実態が詳しく報告され、正規教員の増員と少人数学級の実現について熱い要望が出されました。
母親大会の要望書提出・懇談は、毎年この時期に行われていますが、県民の生の声を県に直接届ける貴重な場の一つとして、長年続いてきました。
多忙な中、準備し、丁寧に対応していただいた県理事者のみなさんに感謝すると同時に、この県民の声を行政に生かしていただくことを願っています。