消費者保護の現場、国民生活センターを見学

徳島への移転が検討されている消費者庁と関係機関について、現場を見て来ようと、県議団で4月19日~21日まででかけてきました。

4月19日(火) 、神奈川県相模原市にある独立行政法人国民生活センターと相模原市消費者総合センターを訪問しました。

国民生活センターでは、業務内容をお聞きし、施設や商品テストの様子を見学させていただきました。

国民生活センターは、 研修棟には各種教室やホール、図書館、交流室、食堂、宿泊施設(一泊3,800円ほどと安い!)など消費者問題について、研修期間中に朝から晩まで効率よく学べる環境が整っていました。ちょうど4泊5日の基礎研修が行われていて、研修中の様子も少しだけのぞかせてもらうことができました。

商品テスト棟では、衣・食・住から自動車など、あらゆる種類の商品テストを行い、消費者の安全を守る取り組みを進めているということでした。

驚いたのは、できるだけ消費者が実際に使う状況を再現するために、壁や床、温度、湿度なども調整できる一戸建ての住宅を敷地内に建てたり、道路のカーブや凹凸、傾斜などを再現した車両テスト用のコース、火災や爆発、高圧力などに耐えられる実験室など、広大な敷地に長年つちかったノウハウを生かした施設・設備が整えられていることでした。

実験用のモデルハウス
一戸建ての住宅を再現。 この中で消費者の生活実態に即した様々な実験が行われます。

 

発火実験
スプレーの発火実験
風呂場での乳幼児の事故について検証している場面。 床や風呂おけの高さなどが調整できるようになっていて、様々な条件のもとで実験できるようになっています。

 

 

 

 

 

 

製造業者などとの交渉では、消費者の立場で、現物を前にして、何度も対面で行うそうです。

 

消費者から「本当に牛革なのか?」と持ち寄られたスマートフォンのケースは、電子顕微鏡で検査し、人工皮革の表面に牛革を薄く貼っている商品であることが判明。値段が適正かまで検証したとのことでした。

カラーコンタクト、コンタクトレンズの保存液や子供のおもちゃ、アクセサリーなど実に多様な商品を扱い、消費者への注意喚起も行うなど、幅広い活動を行っています。

国民生活センターを訪問し、本当に消費者の立場に立って様々な角度から「商品」について実験・検証していることを実感しました。

国民生活センターは徳島への移転が検討されていて、もうすぐ鳴門市の合同庁舎での実証実験が始まります。

これだけの施設・設備と、それを使いこなす「人」がそろったセンターを、果たして機能を落とさずに移すことができるのでしょうか。

 

相模原市消費生活総合センターでは、担当の所長さんや職員さんからお話を伺いました。相模原市では、今年4月に市役所から駅ビルにセンターを移し、消費者保護行政のさらなる推進に取り組んでいるそうです。