県社会福祉大会に参加 辻井いつ子さんの講演も聴きました

25日、県社会福祉大会に行ってきました。

式典では、社会福祉分野で功績のあった400を越える県民・団体のみなさんが表彰され、「『地域で生活する誰もが、安心して、生きがいを持って暮らすことのできる福祉社会の実現』に向けて、その具体的な取り組みを進めることを誓い合」う大会宣言を採択しました。

式典後、辻井いつ子さん(盲目のピアニスト、辻井伸行氏のお母様)の記念講演がありました。

 

「明るく、楽しく、今を生きるために」と題した子育て体験談は、笑いあり、涙ありの、示唆に富んだものでした。

生後間もない息子さんが、全盲とわかり、「美しいもの」をみるたび、「彼は一生、こんな美しいものを見ることはできないんだ」と落ち込んでいた時、盲導犬と暮らす福沢みわ子さんの著書に出会い、福沢さんに子育ての悩みを相談。

「健常児と同じように育てなさい」と言われ、目の前が開かれたこと、「視覚以外の感覚で楽しむ」ことができると、お花見にも連れていったことなど、いつ子さんの前向きで積極的な姿勢が、息子さんの才能を見つけ、伸ばすことにつながったということがよくわかるお話でした。

スイミングもスキーも乗馬にも挑戦したという伸行さんの、「見えないことをこわがらない」積極性も、このお母さんあってのことだと思いました。

つききりだった子育ても、伸行さんの「お母さん、もう大丈夫だよ。これからは、お母さんのやりたいことをやってね」との言葉で卒業。
今は、講演や執筆活動などに励んでいるそうです。
経済的に恵まれていたからできたこと思うことも多いのですが、辻井いつ子さんの、子育てだけでない、生き方、社会や人への向き合い方に多くのことを学ばせてもらいました。