7月21日〜23日まで、福岡で開催された第60回自治体学校に県議団3人で参加しました。
自治体学校は毎年開催されますが、私は2015年以来の参加です。
今年のテーマは「地域・くらしに憲法をいかす」
分科会は「大規模災害」に参加しましたが、熊本地震で避難所運営や復興計画策定を経験された大学の先生の報告など、大変学ぶことの多い分科会でした。
このところ、大規模災害が頻発している日本ですが、被災者救援も復興も、基礎にしっかりとした社会保障制度が備わっていることがいかに重要かということを思い知らされました。社会保障は自然増さえ押さえながら、防衛費を青天井で伸ばそうという政治を変えなければと、あらためて思いました。
閉会日の全体会での特別講演―弁護士の馬奈木昭雄(まなきあきお)氏の「くらしの現場で国民主権をまもろう」―もすばらしいものでした。
馬奈木氏は、水俣病訴訟やじん肺訴訟など、半世紀近く、常にくらしの現場で住民に寄り添いたたかい続けてこられた弁護士です。
水俣病、諫早湾干拓、筑豊じん肺、残留孤児などの訴訟を通して、「権利は人類が多年にわたり勝ち取ったもの」、「国民は、不断の努力で、この権利を守り続け、次世代に伝える義務を持つ―これが憲法の精神だ」と語られたことは、私の心に重く響きました。
国民主権の基本である地方自治の本旨とは、地域のことは地域で決める、地域住民による合意の形成が本質だと、ズバリと指摘し、「自治体は住民のために存在しているのであり、住民の生命・健康・生活の安全を護る立場に立つことが当然の存在理由であり、それ以外の立場はない」との言葉は、現在の政治の在り方への鋭い告発とも受け取れました。
この3日間、大いに触発されて帰ってきました。忙しい日々は相変わらずですが、買い込んだ書籍も少しずつ読んで、「知は力」にしていきたいと思います。