記念オケ最後の演奏会へ

午後は、アスティで開催されたベートーヴェン「第九」演奏会に行ってきました。
今年は、第九アジア初演100周年ということで、ドイツからも合唱団を招いての演奏会となりましたが、何と、台湾からも合唱団が参加されていたのには驚きました。

第1部は、短編映画「百年の火花~第九の聖地 徳島~」の上映でした。
この映画は、「徳島国際短編映画祭2017」のオープニングで上映されたもので、少年が、亡くなった祖父が「第九」をこよなく愛した理由をたどっていくなかで、徳島とドイツとの交流の歴史を知っていくという物語です。東京でのフラッシュモブ、街中で突然、第九演奏が始まり、集まった人々が歌い出す場面も出てきましたが、これから本物の第九演奏を聴くという時に、この場面は余分だったかあな、とちょっと残念な気持ちになりました。

映画の後、休憩が入り、いよいよ第2部で演奏開始。
3,000人の大合唱団と観客に囲まれて、オーケストラが真ん中に配置されていて、演奏風景が間近に見られたことは幸せでした。
これだけの規模の第九演奏は、そうそうないと思いますが、やはり3,000人の大合唱は圧巻で、歓喜の歌声に聴き惚れました。
最後に、アンコールの代わりに、瀬戸内寂聴さんが作詞した「ふるさと賛歌」を参加者も一緒に大合唱したことで、さらに感動が増した演奏会でした。

 

とくしま記念オーケストラ事業を取り仕切ってきた川岸氏の脱税で、この事業にまつわる疑惑が浮上し、記念オーケストラの演奏会は今日で終わりとなってしまいました。「公正」で「透明」な事業であったなら、と、つくづく残念です。複雑な思いを抱きながら、会場を後にしました。