徳島県議会本会議2日目。日本共産党の達田良子議員が一般質問に立ちました。
「とくしま記念オーケストラ」事業にかかわる疑惑についての質問への知事の答弁は異常でした。
11月議会で山田議員が、記念オケ事業に関わって脱税した川岸被告との飲食の有無を質したときには、「ない」と否定していたのに、マスコミが飲食の事実を突きつけると「打ち上げだった。山田議員の飲食についての質問の背景には、川岸氏からの働きかけがあったように印象づける意図があったから(誤解を招いてはいけないので否定した)」「『打ち上げ』と『会食』は違う」などと苦しい言い訳をしていましたが、達田議員の質問でこのことを指摘されると、知事は、まったく同じ言い訳をとうとうと述べたのです。
私たち県議団も、まさかここまで同じ言い訳をするとは思いませんでした。…
よけいに疑惑が膨らむばかりです。
また、質問を準備する過程で、これまで7年間で約10億円と説明していた記念オケの事業費とは別に川岸氏のハイヤー代等の経費が1,229万円もあったことが明らかになりましたが、この点を質すと、「10億円は、演奏会の直接的な経費で、交通費や事務費などの経費は別」などと説明しましたが、記念オケ事業にかかった費用の一部を隠していたことになり、議会での説明は虚偽だったということです。どんなに言いつくろってもこんな論理は通用しません。
その上、住民団体からの真相解明を求める要望にどう応えるのかとの質問に対しては、まともに応えることなく、記念オケ事業の成果を質問時間を超えてまで述べたことも異常でした。
おかげで、達田議員の質問は、持ち時間の60分を超えてしまい、最後の登壇ができずに終わりました。
調べれば調べるほど、疑惑が次々と出てきて、質してもまともな説明がされない・・・。
記念オケ事業が今年度で終了するから追及も終わりにして「明日に向かって歩きだそう」などということでは、行政をチェックする議会の責務は果たせません。
達田議員は、記念オケ事業に関わるすべての書類を議会に開示するとともに、事業費が適正だったのか、専門家を含む第三者による検証が必要だと質しましたが、これこそ議会が一致して求めるべきことです。
この他の質問について、以下に概略を報告します。
徳島東警察署新庁舎整備事業についての質問で、談合調査をしたのかとの質問に明確な答弁はなし。再質問で同じことを問いましたが、やっぱり答えない「官僚答弁」でした。
建設産業の担い手育成について、下請け労働者に適正な賃金を決めて元請け業者に支払いを義務づける公契約条例を制定すべきとの質問に対して、建設業者に県から「要請」をしている、支払い状況の調査を行っている等と逃げの答弁に終始しました。
国民健康保険の県単位化(新制度移行)に当たり、来年度の実際の保険料(税)が今年度よりも上がった場合の県の対応について質しましたが、「市町村と連携して県民のみなさまに安心していただける制度の運用に努める・・・」としか答えませんでした。
23日も一般質問がありますが、残念なことに、我が党以外、どこも記念オケ問題について取り上げる議員はなさそうです。
今日、傍聴に来られていた住民団体のみなさんにもご意見をお聞きして、今後のたたかいについて相談したいと思います。