26日、徳島県原水協と県議団は、徳島県警に対して、那賀町での平和行進中止に関する申し入れを行いました。
6月14日、那賀町での平和行進中、パトカーで追いかけてきた警察官が、「道路使用許可証は持っているのか。持っていないのなら中止を」と言ったことで、行進が中止・解散させられる事態が起きました。
平和行進は、毎年恒例、半世紀以上続いてきている平和運動のひとつですが、こんなことは今まで起こったことがありません。全国でも初めてのケースです。今後の市民の運動に重大な影響を与えかねないもので、放置は出来ないと、原水協の猪本百合子事務局長ら5人と県議団で、抗議と申し入れを行ったものです。
県警からは、交通規制課長ら3人が対応しました。
県警側は、当日の行進場所の道路事情を説明し、「危険な状況にならないようにとの『お願い』だった。『許可証は持っているのか』というのは、『声かけ』の切り出しとして出たもので、許可証が必要な訳ではない。6月14日に那賀署から県警に連絡があり、許可証は必要ないと回答をした」との回答を行いました。
私たちは、「『許可証を持っているのか』という『声かけ』の仕方そのものに問題がある」、「許可証が必要ないのなら『安全に注意して下さい』とだけ声をかけ、中止させる必要はなかったのではないか」と抗議しましたが、県警側は「声かけに対して、自主的に中止していただいたものと受け止めております。」と回答。終始、低姿勢でしたが、謝罪の言葉はありませんでした。
県警の回答は、当時の現場の状況と食い違う点もありましたが、少なくとも「道路使用許可証」をとる必要がないことが公式に確認できた点は、成果でした。
他県では警備にあたる警察官や県庁職員も一緒に行進し、若い警官が「あともう少しですから頑張りましょうね」と高齢の参加者に「声かけ」をしてくるなど、市民と行政、警察官も一緒に平和行進を行っているところもあるという話も出されました。
今後2度とこのような事件が起こらないよう、現場に周知してもらいたいと強く要請し、申し入れを終えました。