全国都道府県議会議長会主催の「都道府県議会議員研究交流大会」に参加しました。
全体会の基調講演は、京都大学名誉教授の大石眞氏の「二元代表制における議会の意義と機能ー『地方自治の本旨』に関する統治機構論的考察ー」。
地方自治と何か、地方分権の進展に応じた議会のあり方は?等々、改めて考える機会となりましたが、論理的な話が大半で、なかなか難しく、消化不良に終わったというのが正直な感想です。ただ、国と地方との関係を考えると、今は国の統制が増して地方自治が危うくなってきていると思うのですが。
大石氏は地方自治についての「憲法の規律が全体として薄い」と言われましたが、むしろ国(政権)が、憲法に規定されている「地方自治の本旨」を踏みにじるようなことをあれこれ行っていることが問題ではないでしょうか。…
沖縄の基地問題などが、その端的な例だと思うのですが。
分科会は、「議会改革の推進」に参加しました。金井利之氏がコーディネーターを勤め、茨城県と岐阜県の議員がパネリストとして、それぞれの議会改革について報告し、フロアから質問をするというものでしたが、他県の具体例が色々聞けて、大変勉強になりました。
「開かれた議会」の取り組みでは、閉会中の常任委員会を市役所や研修センター等で行う出前議会の取り組みが印象に残りました。
政務活動費の問題は、不正受給が全国的に問題になったことで、どこでも改革が進められているようです。
興味深かったのは、議員定数・選挙区の在り方をめぐる問題です。
住民は、議員定数削減は望んでいない。「身を切る改革」などという呪縛に捕らわれない、一票の格差解消ということで人口の少ない選挙区の定数を減らしたり合区にすることは良くないとの意見が多数会派のみなさんから出されたことは意外でした。この点は、私も全く同感です。
余談ですが、執行部のみなさんが、委員会前後にゾロゾロと挨拶に回るのは他県では例がないようです。徳島県も、今後は儀礼的な挨拶回りは止めると聞いています。
質問などで執行部を呼びつけるのは止めよう、議員の方から出向くようにと後輩議員にも言っているというベテランの議員の話もあって、感心しました。
翌日の予定の関係で、夜の交流会には出ずに最終便で帰ってきましたが、参加して色々意見交流してみたかったと、ちょっと残念な気分です。