日本共産党県議団は、22議案中20議案に賛成、2件に反対し、私が反対討論に立ちました。また、請願や意見書に対しても討論を行いました。
以下、それぞれの概要を報告します。
議案のなかで反対したのは、LED・デジタルアートフェスティバルへの補助金8,000万円を支出する補正予算案と、文化の森21世紀館野外劇場の利用料を倍額に引き上げる条例改正案についてです。
LED・デジタルアートフェスティバルには、県が8,000万円、徳島市が8,000万円の補助金を出し、協賛金500万円を加えた1億6千500万円をかけた事業で、市内4カ所でLEDにデジタルアートを融合した作品を展示しイベントを行うというものですが、積算根拠もあいまいで、観光コンテンツとしての効果も疑問。こんなイベント事業に巨費を投じるのではなく、もっと必要なところに使うべきと主張しました。
文化の森野外劇場の利用料値上げは、屋根を新設することで雨天でも利用できるようになり、利便性が増すからとの理由ですが、野外劇場は利用者も利用日数も大変少ないことが問題。県民の文化活動に広く活用してもらうために値上げすべきでないと主張しました。
県民から提出されていた請願「業者婦人の働きを認めない差別的税制、所得税法第56条の廃止について」を不採択とする提案に対しては、採択すべきとの立場から反対し、私が討論に立ちました。
同じく請願「国民健康保険都道府県単位化に係る意見書採択に関する請願について」を継続とする提案に対しては、来年度から始まる国保制度改革に対する請願であり、時期的にも9月議会まで留め置くことは認められない、継続ではなく、採択すべきとの立場から反対し、達田議員が討論に立ちました。
議員提案の意見書も3つ ― ①「協同労働の協同組合」に関する法律の速やかな制定を求める意見書、②森林環境税(仮称)の早期創設を求める意見書、③燃料電池列車に係る導入支援制度の創設を求める意見書)― 提案されました。
このうち、①には賛成。
②森林環境税の早期創設を求める意見書については、政府が「広く国民に負担を求める」方向で検討していることから反対し、山田議員が討論に立ちました。
③燃料電池列車に係る導入支援制度の創設を求める意見書については、原料水素の製造を含めた燃料電池利用のシステム全体のエネルギー効率や経済性に関する検討など、実用化の可能性についての検証をしっかり行わないまま、国がエネルギー政策の重要課題として多額の税金を投入して進めている問題を指摘して反対し、私が討論に立ちました。
音楽プロデュ―サー「アンサンブル・セシリア」とその代表の川岸美奈子氏の脱税容疑に端を発した、とくしま記念オーケストラ事業をめぐる問題は、6月議会の中心議題でしたが、調べれば調べるほど疑惑が深まり、その真相解明も知事の責任追及もまったく不十分なままです。
山田県議団長は、本会議質問でも委員会質疑でも解明しきれなかった疑惑と知事の責任について問う文書質問を提出しました。さらに閉会日に議会として真相究明を求める決議を上げようと、他会派に協力を求め、昨日の議会運営委員会でも提案しましたが、自民党などの反対で提出見送りとなりました。
総務委員会で引き続き追及し、9月議会でも取り上げるとのことですが、徹底した真相解明を行う決意表明もできないで、県政をチェックする議会の役割を果たしていると言えるでしょうか。私たち県議団は、残念な思いを抱えながら閉会日を迎えました。
今後も引き続き、疑惑解明に力を尽くすとともに、県民のくらし・福祉優先の県政に切り替えるために頑張ります!