19日、14時から開催された、さよなら原発徳島実行委員会の第5回総会と記念講演会に参加しました。

記念講演の講師は、東日本大震災と原発事故で福島県南相馬市から愛媛県伊予市に避難し、農業に従事している渡部寛志さん。
「避難者から見た『脱原発』〜震災被害とその責任〜」と題して、自身の体験や同じ愛媛県に避難した福島の人々の思いなどを通して、被災者の立場や想いを率直に語る渡部さんの話に、一心に聞き入りました。
…
震災、津波という自然災害だけでなく、原発事故という人災で、一瞬にして暮らしも故郷も奪われて5年。強制避難と自主避難ではあまりにも違う国の対応で、被災者のなかでも分断が起こっていること。被災者に対する周囲の誤解と偏見。原発事故の恐ろしさを忘れ、経済成長のためにと原発の再稼働もやむなしと受け入れる社会に、絶望と孤立感を深める被災者。
そんな先の見えない苦しみのなかでも、周囲の人々の善意を受け入れ、あきらめずに被災者の現状を訴え続け、連帯し、社会に働きかける渡部さんたちの活動は、私たちにとっても大きな希望です。
重い話でしたが、日本全国に原発があり、再稼働がすすめられようとしているなかで、ひとたび事故が起これば、私たち自身が「彼ら」になる可能性があることをあらためて突きつけられた気がします。
被災者の声にもとづいた救済、保障の充実とともに、原発事故を2度と繰り返させない、住民のいのちや暮らしよりも経済的豊かさを優先させる政治、原発にしがみつく政治を終わらせること。このことが、被災者の苦しみと痛みを「意味ある」ものとする唯一の道ではないでしょうか。

会の最後に、社民党の吉田党首が挨拶に立たれたことには驚きました。ちょうど徳島に来られたとのことですが、5野党共闘について、4点の合意にもとづくたたかいをすすめること、参議院選挙区の一人区では統一候補擁立に力を尽くしている、徳島・高知合区では、統一候補の大西そう氏への支援をお願いしたいと力強く訴えると大きな拍手に包まれました。
帰り際に、三ヶ尻さんともがっちり握手。共闘していることを実感した瞬間でした。