徳島県議会では、議会改革検討会議と政務活動費の在り方検討会議を設置することになりましたが、どちらの検討会議も所属議員が4人以上の会派(自民県民会議、明政会、新風・民主クラブの3会派)だけが正式委員で、3人以下の会派はオブザーバーとしての参加しか認められていません。
昨年度、自民党・県民会議に所属していた2人の県議が政務調査費・活動費の不正受給で辞職するなど、県議会には、県民のきびしい視線が注がれています。
議会自ら真剣な改革への取り組みが求められている状況のもとで、4人以上の会派の代表しか正式委員にしないのでは、真の改革は期待できません。
山田豊県議団長が、臨時議会開会前の議会運営委員会で3人以下の会派も正式委員とするよう訴えましたが認められませんでした。
そこで、5月18日の臨時議会で山田豊県議団長が反対討論を行い、本日、川端議長あてに「議会改革に関する申し入れ」を提出しました。
(議長不在のため、小原議会事務局長に提出しました。)
申し入れ全文は以下の通りです。
2015年5月25日
議会改革に関する申し入れ
新しい議会構成が決まりました。
今、多くの県民から、「国会や全国各地でおきている政務調査費をめぐる不正や不適切な使い方を正すべき」「議会の透明性を高めるべき」などの声が寄せられています。日本共産党県議団は、過去にも政務調査費の問題を含め、議会改革についての提言を行ってきました。
徳島県議会は、議会の最高規範として「徳島県議会基本条例」を制定し、議会改革の推進方策を体系的に取りまとめた「議会改革行動計画」を策定しています。
しかし、政務調査費の問題では2名の県議が辞職するという全国にも恥ずべき事態となったことなど、条例の主旨や私たちの提言が十分生かされてきたとはいえません。
そこで、「議会改革行動計画」の到達点をふまえ、27年度以降の計画を、全会派からの参加をもとに早期に制定することを求めます。
そのうち、緊急かつ最重要課題について、すみやかに改革をすすめられるよう、申し入れます。
1、議会のありかたについて
①すべての会派が正式構成員として議会運営に参画できること。
②今回、政務活動費に関すること、議会改革に関することの検討会議が設けられますが、政策条例検討会議と同様、すべての会派代表が参加できる場とすること、
③その議論はすべて公開でおこなうこと。
2、視察について
①公費による海外視察は認めないこと
②県外・県内視察とも、視察先や目的について十分吟味し、どうしても必要な視察に限定すること。
③委員会視察、委員会調査のための委員派遣ともに、調査報告書の内容をより細かく記載し、ネット上でも公開すること。
3、政務活動費について
①政務活動費の出納帳簿及びすべての領収書をネット上でも公開すること。
②政務活動費の交付は、事後清算方式とすること。
③事務所費および人件費は支払先(個人名)を公開すること。
4、費用弁償について
①応召旅費については、公共交通機関の運賃などに準じ実費に近づけること。
5、委員会の新設および委員の選出について
①決算認定委員は、議員全員が4年間で一度はできるように配分すること。
②予算委員会の設置を検討すること。
6、議会運営について
①本会議質問は議員ひとりあたり年1回となっているが、希望者は毎議会可能とすること。
②すべての会派が代表質問できるようにすること。
③委員会の質問時間について、一人一日最低1時間は保障すること。
④県民にわかりやすい県議会とするため、議員の議案に対する賛否状況を公表すること。